タサ４１００形の形式解説

【車歴】
　昭和３１〜３８年に４１００〜４２４０の４２ロット１４１両が日車本店・三菱・富士車両・富士重で製作された。 

　他形式からの改造車はないが、他形式への改造では、昭和４４年に４１３０，４１３４，４２３９がタサ５９００形液化モノメチルアミン専用車に改造された。

【外観と構造】
　高圧ガス輸送用の２軸ボギータンク車で、ガス定数は１．８６（設計比重０．６１）・タンク容積は３７．５〜３８．０ｍ３である。

　タンク材質はボイラー用鋼板（ＳＢ４６材）で、板厚は胴板２０〜２１ｍｍ・鏡板は２４〜２６ｍｍ、形態は直円筒形である。
　タンク寸法はメーカーにより異なり、直径は三菱製１，８４２ｍｍ・日車本店と富士重製１，８５０ｍｍ、日立製１，９００ｍｍと異なり、長さもこれに対応して１３．８〜１４．４ｍの範囲であった。
　タンク周囲は保冷用のキセで被覆され、キセ外面の塗色は法規制により当初銀色、後に白色に塗装された。

　荷役装置はマンホール弁方式で、液入・液出、そして安全弁はすべてタンク上部中央にある円筒形プロテクタ内部に収納されている。昭和５２年には、これ以降使用する車両に対し、緊急遮断弁の取付改造が施行された。

　台枠は通常の平形で、長さはメーカー・ロットにより異なるが１４．６〜１５．４ｍの範囲である。
　空気ブレーキは重量車用のＫＥ形空気だが、一部にシリンダを二組用いたデュアルブレーキ装備車があった。留置ブレーキは手で、走り装置はＴＲ４１Ｃ形である。

　
日車本店製　４１０３　　　　　　日車本店製　４１２２

　
日車支店製　４１３１　　　　　　富士車両製　４１３９
　
　
日立製　４１４１　　　　　　日車本店製　４１５５

　
日立製　４１６５　　　　　　　　　日立製　４１８７

　
三菱製　４１９０　　　　　　　　　三菱製　４１９４

　
富士車両製　４２００　　　　　　日車本店製　４２０７

　
日立製　４２１８　　　　　　　　　三菱製　４２３３

　
　　　　　　　三菱製　４２３５　　　　　　日車本店製　４２４０