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タム5800形の形式解説

私有貨車

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タム5700形
タム5850形

 番号
解説


 ページ
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形式編16
形式編18

積荷
●構造

入口


【概要】
 15トン積の液化アンモニア専用車で、タ580形10トン車を拡大版。後継は20トン積みのタサ4100形だが、15トン積のままタンク体材質を高張力鋼としたタム5850形も少数存在する。

【車歴】
 昭和29〜36年に13ロット19両が三菱・日立・川崎・日車支店で製作された。

【外観と構造】
 タンク材質はボイラー用鋼板で、板厚はメーカーと時代によりさまざまである。またタンク周囲には保冷用の断熱材と薄鋼板からなる保冷キセがある。タンク塗色は灰白色(=銀色)から白となった。
 荷役方式は初期ロットはタ580形と同じ分散弁方式だったが、中途からマンホール弁方式に変更された。
 台枠は平形だが、長さは製造時期とメーカーによりまちまちである。ブレーキ装置は手+空気、台車はTR41BとCがあった。

●三菱製
 タム5800〜5806,5809〜5812の6ロット11両で、ユーザーも6社とバラエティに富む。
 少なくとも、第一ロットはタム5800,5801は分散弁方式である。

●日立製
 タム5807,5808,5815,5816の4ロット4両ですべて昭和電工KK向である。このうち5807を除く3両は所有者の意向によりタンク踏板が大型となっている。

●川崎製
 タム5813,5814の1ロット2両で日産化学工業KK向。詳細は特別編392を参照のこと。

●日車本店製
 タム5817,5818の1ロット2両で伊藤忠商事KK向。


日立製 タム5807


三菱製 タム5809


        川崎製 タム5813


日立製 タム5816


日車本店製 タム5818


タム5800形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
5800,5801 S2905 三菱 旭化成工業KK
5802,5803 S3009 三菱 東洋レーヨンKK
5804 S3012 三菱 日東化学工業KK
5805 S3108 三菱 宇部興産KK
5806 S3112 三菱 三菱化成工業KK
5807 S3302 日立 昭和電工KK
5808 S3408 日立 昭和電工KK
5809〜5811 S3412 三菱 別府化学工業KK
5812 S3506 三菱 東北肥料KK
10 5813,5814 S3508〜3509 川崎 日産化学工業KK
11 5815 S3509 日立 昭和電工KK
12 5816 S3606 日立 昭和電工KK
13 5817,5818 S3610 日車本店 伊藤忠商事KK

【形式編17】071206作成R4BX3、080218タム5818追加、081224R4B、091206本文修正。