吉岡心平のマーク

タサ4000形4001

私有貨車

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タサ3800形
タサ4100形

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ロット表


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特別編267
特別編269

積荷
●構造

入口


 ここに紹介するタサ4000形は、我国初の液化塩化ビニール専用車である。昭和31〜32年に日立と三菱で5両製作された。20トン積だったが、昭和32年にはタキ5800形25トン車が登場したため、僅か5両の製作で終わっている。

 タサ4001は02と共に昭和31年3月三菱で製作された。なお同時にタサ4000が日立で競作されている。

 外観・構造はタム2300形液化塩素専用車を一回り拡大したものと言って良いだろう。タンク体はボイラー用鋼板(SB42)製で、液化塩化ビニルの最高使用圧力は低く、板厚は胴板12mm・鏡板14mmと薄い。タンク寸法は直径1,840mm・長さは9,900mmで、周囲には厚さ100mmのグ

ラスウール断熱材と薄鋼板製のキセがあった。塗色はねずみ色であった。
 荷役装置は、液化塩素タンク車で確立したマンホール弁方式で、車端寄の2個が液入液出弁、車側寄の2個が通気弁であった。
 台枠は通常の平台枠で、長さは10,800mm・BC間距離は7,500mmであった。ブレーキ装置は手+KE型空気、そして台車は枕バネの柔らかいTR41Bであった。

 所有者は日本ゼオンKK・常備駅は岩淵(後の富士川駅)であった。不思議なことにタサ4000形は寿命が短く、在籍した5両すべてが登場から5年程度で他形式に改造された。本車も昭和36年5月、ホキ250形カーバイト専用車の333に改造され姿を消している。


●関連形式 タサ3800形3801 昭和38年日立でタサ4004を改造した20トン積メタノール専用車。


タサ4000形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
4000 S3103 日立 日本ゼオンKK
4001,4002 S3103 三菱 日本ゼオンKK
4003,4004 S3203 日立 信越化学工業KK

タサ4000形4001の写真

【写真1268】 タサ4000形4001 P:吉岡心平所蔵


【特別編268】020910作成、020919誤記訂正、020925リンク追加、030131リンク変更、031126R4、050501
R4A、060110ロット表追加、060712ロット表R2、070711R4A2、070831ロット表R3、090220R4BY、100416
R4B。