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タム3700形の形式解説

私有貨車

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タム3500形
タム3800形

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解説


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形式編44
形式編46

積荷
●構造

入口


【概要】  15トン積メタノール専用車で、新製車としては初めての形式。ガソリン専用車ではタム500形に相当する。後継は30トン積ボギー車であるタキ5200形である。

【車歴】  昭和26〜38年に3700〜3773の25ロット74両が日立・新潟・造機・川崎・若松車両・汽車東京・富士重・日車支店・飯野・日車本店で製作された。 

 他形式からの改造車はないが、他形式への改造としては、昭和34〜25年に3700〜3702がタム6900形アクリルニトリル専用車に、昭和43〜53年にかけて3715・・・3761の10両がタム8100形アルコール専用車に改造されている。

【外観と構造】  タム500形に酷似した15トン積み2軸車で、設計比重は0.75〜0.8・タンク容積は19.0〜21.1m3である。

 タンク材質は普通鋼で、形態はドーム付の直円筒形である。タンク寸法はロットにより異なるが、大略直径は1,9〜2m、長さは7〜7.5mである。タンク塗色は吸湿を防ぐため銀色・白色に塗装されたものあった

 荷役装置は通常の上入れ下出し方式で、タンク下部には吐出管がある。

 台枠は通常の平形で、長さは約7.4〜8.2mてロットにより異なる。空気ブレーキはKCまたはKD形空気、留置ブレーキは片側、走り装置は3735までがリンク式、3736以降は二段リンク式で、前者はヨンサントウで3719を除くすべてが二段リンク式に改造された。


新潟製 3704


若松車両製 3719


日車支店製 3734


      造機製 3746


日車本店製 3765


タンク体大型 若松製 3768


タム3700形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
3700〜3702 S2612 日立 日新化学工業KK
3703〜3705 S2709 新潟 日本瓦斯化学工業KK
3706,3707 S2708 造機 日本瓦斯化学工業KK
3708,3709 S2812 川崎 日本瓦斯化学工業KK
3710〜3713 S2901 新潟 日本瓦斯化学工業KK
3714〜3716 S2812 造機 日本瓦斯化学工業KK
3717〜3719 S2901 若松車両 東洋高圧化学KK
3720 S2812 造機 日本水素工業KK
3721 S2907 造機 日本水素工業KK
10 3722 S3002 汽車東京 日本水素工業KK
11 3723〜3728 S3003 富士重 東洋高圧化学KK
12 3729〜3735 S3005 日車支店 日本瓦斯化学工業KK
13 3736〜3738 S3008 富士重 東洋高圧化学KK
14 3739 S3102 造機 日本瓦斯化学工業KK
15 3740 S3102 造機 日本水素工業KK
16 3741〜3744 S3109 日車支店 日本瓦斯化学工業KK
17 3745 S3110 造機 日本水素工業KK
18 3746〜3750 S3203 造機 日本水素工業KK
19 3751〜3756 S3208 飯野 日本瓦斯化学工KK
20 3757〜3761 S3212 日車支店 日本瓦斯化学工KK
21 3762〜3764 S3401 日車支店 日本石油輸送KK
22 3765 S3503 日車本店 東邦理化工業KK
23 3766〜3768 S3512 若松車両 日本石油輸送KK
24 3769,3770 S3702 日車本店 東邦理化工業KK
25 3771〜3773 S3801 日立 協和ガス化学工業KK

【形式編45】100115作成R4B。