吉岡心平のマーク

タム3700形3734

私有貨車

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タム3500形
タム3800形

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解説

タム3725
タム3740

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特別編713
特別編715

積荷
●構造

入口


 今回は銀色塗装のタム3700形を紹介しよう。
 日本瓦斯化学工業KKが所有したメタノールタンク車は、落成時から暫くの間、タンク体が銀色ないし白色に塗装された。これは昼間と夜間の温度差による呼吸作用で、大気中の水分が積荷に混入するのを防止するためとされる。どの車両がどの期間、塗り替えられたかは特定されていないが、大半の車両が該当し、時期的には昭和48年頃が最後だったようだ。

 タム3734は昭和30年5月日車支店で、3729〜3735の7両ロットとして製作された。

 外観・構造は、日車支店が日石輸送向に量産したタム500形に酷似し、タンク踏板廻りなどそっくりであった。
 設計比重は0.785、タンク容積は20.5mで、タム500形より0.6m小さい。

 タンク体は普通鋼製で、寸法は直径1,890mm・長さ7,500mmと、タム500形とは直径は同じたが長さが190mm短い。安全弁は通気を局限するため小型である。塗色は銀色でアルミニウムペイント塗装のようだ。
 台枠は平形で、長さは8,000mm・軸距4,400mmとタム500形と同一である。走り装置はリンク式だが、時期的には最後のリンク式私有貨車の一つと言って良いだろう。

 落成時の所有者は日本瓦斯化学工業KK・常備駅は焼島であった。昭和42年2月尼崎駅に移動し、昭和46年12月の合併で三菱瓦斯化学KK所有となった。昭和51年10月水島港駅常備となり、昭和53年6月に内外輸送KKに売却され門司駅常備となった。同年10月専用種別変更でタム8100形8108となった。なお同車は昭和61年1月に廃車となっている。


タム3700形3734の写真

【写真1714】 タム3700形3734 P:吉岡心平所蔵


【特別編714】061020作成R4A、071124R4A2、081013R4BY、100916R4B、130831R4C。