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タキ5200形の形式解説

私有貨車

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タキ5150形
タキ5300形

 番号
解説


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形式編17
形式編19

積荷
●構造

入口


【概要】
 タム3700形15トン車の後継に当り、メタノール専用車では初のボギー車で荷重は30トン。外観・構造はタキ3000形ガソリン専用車と酷似する。後継形式は基本構造を35系タンク車として、荷重を5トン増の35トンとしたタキ7950形である。

【車歴】
 昭和31〜43年に5200〜5262,5265〜5299,25200〜25210の17ロット109両が日車支店・日立・飯野・富士車両・富士重工で製造、東急でタキ1500形35トン積石油類専用車から改造された。

【外観と構造】
 積荷のメタノールは物性がガソリンと類似するため、外観・構造はタキ3000形ガソリン専用車に酷似する。メタノール特有の装備では、外気からの水分混入を嫌う点ため、タンク体を遮熱のため銀ないし白に塗装したり、ドームに通気弁を設置した車両が一部にある程度である。
 設計比重は0.75〜0.8とまちまちだが、これは当初からガソリン専用車への転用を考慮したり、メタノール以外の化成品積載を考慮した車両があるためと思われる。
 タンク体は普通鋼製で、直径は2,050mm・長さはおよそ11,800〜12,600mmの範囲にあった。内面は地肌のままが大半を占めるが、中には積荷の汚染防止のためウルシ焼付やエポキシ塗装、更には亜鉛・錫メタリコン処理を施したものもあった。
 台枠は平形だが、長さはタンク体の長さに合わせ、製造時期とメーカーによりまちまちだ。ブレーキ装置はKD形空気+手だが、例外的に重量車用のKE形を装備した車両もあった。台車はTR41AないしCである。





飯野製 5206


日車支店製 5215


       日車支店製 5221


三菱製 5249


日立製 5271

 
三菱製 5280         三菱製 5296

 

 富士重製 5299      富士重製 25205


タキ1500形の改造車 25210


タキ5200形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
5200〜5202 S3103 日車支店   日本瓦斯化学工業KK
5203 S3108 日立 住友化学工業KK
5204,5205 S3108 日立 東洋高圧工業KK
5206、5207 S3208 飯野 日本瓦斯化学工業KK
5208〜5210 S3206 富士車両 東洋高圧工業KK
5211〜5216 S3301 日車支店 日本瓦斯化学工業KK
5217〜5248 S3304〜3306 日車支店 日本石油輸送KK
5249〜5262 S3409〜3412 三菱 三菱鉱業KK
5263,5264 12 三菱 欠番
5265〜5276 S3705 日立 日産化学工業KK
10 5277〜5280 S3706 三菱 三菱商事KK
11 5281〜5285 S3708 富士重 協和ガス化学工業KK
12 5286〜5290 S3803 富士重 三井物産KK
13 5291,5292 S3902▲ 東急 タキ1500 1520,1529 日本陸運産業KK
14 5293〜5297 S3904〜3906 富士重   日産化学工業KK
15 5298,5299,
25200〜25202
S4112 富士重 日産化学工業KK
16 25203〜25207 S4207 富士重 日産化学工業KK
17 25208〜25210 S4302▲ 東急 タキ1500 1511〜1513 日本陸運産業KK

【形式編18】080101作成R4BX3、090123R4B。