吉岡心平のマーク

タム3500形3501

私有貨車

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タム3450形
タム3700形

 番号
ロット表


タム3503

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特別編495
特別編497

積荷
●構造

入口


 タム3500形は既出形式で、タム3505に続きこれが2台目の解説である。

 タム3500形は15トン積希硫酸専用車で、昭和26〜29年に6両が製作された。

 タム3501は昭和26年6月日車支店製で、タム3500〜3502からなる3両ロットの一員である。
 所有者である興国人絹では、同時にタム400形濃硫酸タンク車を14両(タム1591〜1604)製作したが、両者はタンク/台枠長さ・軸距などが同一で、タンク太さだけが異なっていた。全体のバランスやタンク受台など日立製の戦中形タム100形と良く似た点が多いが、これは一時期日車製の2軸タンク車が好んだプラクティスであった。

 タンク体は普通鋼製で、腐食防止のため内面に厚さ3mmの鉛ホモゲン処理が施されていた。タンク寸法は直径1,500mm・長さ6,600mmで、同時に製作されたタム400形とは直径が200mm太い。写真でも判るように、本車の特徴は鏡板にある異様に大きな作業穴だ。これはドームが細いため、タンク内部に入るマンホールとしての役割を担ったためと思われる。
 台枠は長さ7,500mm・軸距3,800mmで、これまたタム400形と同寸である。

 落成時の所有者は興国人絹パルプKK・常備駅は八代であった。昭和35年8月に三谷産業KKに売却され大寺駅常備となったが、僅か4ケ月後にタム400形1696に改造され消滅した。


【特別編496】040610作成R4、040728リンク追加、050418R4A、060303ロット表追加、060904ロット表R2、
070902ロット表R3+R4A2、090509R4BY。


タム3500形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
3500〜3502 S2606 日車支店 興国人絹パルプKK
3503,3504 S2711 日車本店 東邦亜鉛KK
3505 S2903 造機 日本曹達KK

タム3500形3501の写真

【写真1496】 タム3500形3501 P:吉岡心平所蔵