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タキ6400形の形式解説

私有貨車

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タキ6350形
タキ6450形

 番号
解説


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形式編18
形式編20

積荷
●構造

入口


【概要】
 アルミナ専用車で初めての35トン積みで、タキ2000形30トン車の後継に当る。後継形式は車体全体をオールアルミ製とした40トン積タキ10500形である。

【車歴】
 昭和31〜44年に6400〜6449,16400〜16424の10ロット75両が日立・東洋工機・東急で製作された。なお一部にタキ7400形からの改番車があるため、製造時期と番号が逆順になっている部分が見られる。

【積荷】
 積荷のアルミナは金属アルミの原料となる白色粉末で、焼結してセラミックスとしても用いられる。
 設計に用いられる見掛比重は0.7である。

【外観と構造】
 本形式の特異性は特殊な荷役方法にある。昭和電工のアルミナ輸送はチキに搭載したタンク体から始まったため、タンク上部のハッチから真空吸引する方式を採用した。
 車体は普通鋼製で、山形に盛り上がった屋根には大型の開口部2個がある。開口部の蓋は二段式で、荷卸し時に真空ホースを挿入するための大型の下蓋と、その上に積込時に用いる蝶番式上蓋がある。デッキはなく、このため留置ブレーキは側ブレーキで、台枠はホッパ車のように車体と一体となっている。台車はTR41Cである。  

■タイプ1 箱型車体
 タキ6400〜6435の4ロット36両で、昭和32〜35年日立製。車体は真四角な箱形だが下半分は内側に傾斜し、ロットにより傾斜角が異なる。台枠はタンク車では希少な魚腹台枠である。

■タイプ2 桶型車体
 タキ6436〜6440,6445・・・16404の3ロット15両で昭和42〜44年日立製。車体は軽量化のため張殻構造を採用し、断面はお椀形となり、台枠は幅の狭い平形台枠となった。ブレーキはロットにより片側と両側がある。タキ6400形で最後まで残ったロットであった。

■タイプ3 角型車体
 タキ6441〜6444,16405〜16424の2ロット24両で昭和42〜44年東洋工期・東急製。車体は箱型車体の贅肉を取り去ったような角型となり、台枠は桶型と同じ平型台枠で、台枠幅も同一であった。このタイプもブレーキがロットにより片側と両側とがある。


箱型初期 6400


箱型初期 6412


        箱型中期 6414


タキ7400形改番車 6425


 桶型初期 6439


桶型後期 6447


角型後期 16409


タキ6400形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
6400〜6409 S3209 日立 タキ7400 昭和電工KK
6410〜6413 S3401 日立 タキ7400 昭和電工KK
6414〜6418 S3506 日立 タキ7400 昭和電工KK
6419〜6435 S3506改番 (日立) タキ7400 7408〜7424 昭和電工KK
6436〜6440 S4204 日立 タキ7400 昭和電工KK
6441〜6444 S4208〜4209 東洋工機 タキ7400 昭和電工KK
6445,6446 S4210 日立 タキ7400 昭和電工KK
6447〜6449 S4404 日立 タキ7400 昭和電工KK
16400〜16404 S4406 日立 タキ7400 昭和電工KK
10 16405〜16424 S4406〜4408 東急 タキ7400 昭和電工KK

【形式編19】080112作成R4BX3、090123R4B。