吉岡心平のマーク

タキ5200形25205

私有貨車

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タキ5150形
タキ5300形

 番号
解説

タキ5299
タキ25210

 ページ
索引

第197週
第199週

積荷
●構造

入口


 タキ5200形30トン積メタノール専用車とタキ3000形は、単に積荷違いの形式で外観・構造がそっくりだが、中には奇妙な車もあった。

 戦後、日本瓦斯化学での成功により、メタノール原料を天然ガスに求めることが流行した。日産化学も長岡地区の天然ガスを利用すべく工場を建設し、これに呼応してタキ5200形も昭和37年に12両、同39・41・42年に各5両づつ計27両を新製した。今回取上げたタキ25205は、同社所有では最終ロットの昭和42年7月富士重製の25203〜07の一員で、日立製のタキ7950形5両と競作された車両であった。

 タンク体は普通鋼製で、直径2,050mm・長さ12,080mmと、従来のロットと特に変わった点は見られない。
 台枠も通常の平形で、長さも12,800mmと常識的だが、唯一ブレーキ装置に通常のKDでなく、重量貨車用のKEブレーキを使用したことが特異であった。タサ4100形など自重の大きい貨車用に準備したものを、本形式に振り替えて使用したためと思われるが、確証は掴めていない。

 所有者は日産化学工業KK・常備駅は西長岡であった。諸般の事情で昭和48年1月に速星駅常備となり、昭和63年7月に廃車となっている。


■主要諸元
製造年   昭和42年7月
製造所   富士重
設計比重   0.8
タンク容積 37.5m3
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
●上廻り
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板9・鏡板12mm
タンク直径 2,050mm
タンク長さ 12,080mm

●荷役方式
荷役方式  上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   平形
台枠長さ   12,800mm
BC間距離  9,500mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KE305形
台車       TR41C形

タキ5200形25205の写真

【写真198】 タキ5200形25205 昭和49年1月12日 村田駅にて P:吉岡心平

ブレーキシリンダにぶら下がるようにブレーキ弁が取り付いているのがKE形の特徴である。


【第198週】040613作成R4、050412R4A、070820R4A2、080620R4BY、100816諸元追加+R4B、130201R4C。