吉岡心平のマーク

タキ5200形5221

私有貨車

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索引

タキ5150形
タキ5300形

 番号
解説

タキ5215
タキ5249

 ページ
索引

特別編271
特別編273

積荷
●構造

入口


 タキ5200形メタノール専用車は、全部で109両あったが、最多数を保有したユーザーは何処だと思われるだろうか?
 三菱瓦斯化学、日産化学・・・ いやいや、意外なことに日石輸送だったのである。

 タキ5221は昭和33年4月日車支店製で、4〜6月に落成したタキ5217〜48からなる32両ロットの一員である。化成品タンク車でロット32両は珍しく、勿論本形式でも最大ロットであった。

 外観・構造は当時製作されたタキ3000形に酷似し、形式番号以外では見分けがつかない。実のところタンク容積41.0mはメタノール専用車としては過大であり、タキ3000形で設計された車両をタキ5200形にしたと考えるのが正当であろう。

 落成時の所有者は日本石油輸送KKで、落成時の常備駅は32両全車が秋田港であった。
 同地では住友系の化学メーカーが、天然ガスから合成したメタノールの鉄道輸送に従事したが、その後数年にして船舶輸送に切り替えられた。このためタキ5227,28,30〜39,41〜45の17両は昭和38年にタキ3000形に改造された。
 残る15両のうち、8両はそのまま秋田地区で一生を終えたが、7両は住友化学に移籍し、各種の化成品輸送に使用された。
 ちなみに写真のタキ5221は、昭和41年5月に住友化学工業KKに移籍し、桜島駅常備となった。昭和49年1月には常備駅は桜島のまま日石輸送に戻り、昭和53年6月には郡山駅常備に異動した。写真はこの時期に撮影されたものである。昭和62年5月に廃車となった。


【特別編272】020914作成、031011リンク変更、040120リンク追加+R4、040127リンク追加、040614リンク追加、050412R4A、070731R4A2、080101リンク変更、090327R4BY。

タキ5200形5221の写真

【写真1272】 タキ5200形5221 昭和55年3月8日 東港駅にて P:吉岡心平