吉岡心平のマーク

タキ10100形の形式解説

私有貨車

 形式
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タキ10000形
タキ10150形

 番号
解説


 ページ
[索引]

形式編22
形式編24

積荷
●構造

入口


【概要】
  35トン積の二硫化炭素専用タンク車で、タキ5100形30トン車の拡大版。同専用種別の最終形式だが、一部ユーザーは普通鋼製の缶体を好んだためタキ5100形も

【車歴】
  昭和42〜57年に11ロット24両が川崎・川崎宇都宮・日車で製作された。

【外観と構造】
  タンク材質は耐候性高張力鋼で、板厚はタイプにより異なる。タンク周囲には厚さ50mmのグラスウール断熱材と薄鋼板製のキセを持つ。
  荷役装置は注水による上出し方式で、例外なくS字管が設置されている。
 台枠は平型で、一部に軽量化のため幅の狭いものがある。台枠長さは時期により異なり、ブレーキ装置と台車も数種類に別けられる。なおTR41C装備車は第二次改造でTR41DSとなった。

●タイプ1・タキ10100〜10102
  昭和42年川崎製で、タンク寸法は直径1,950mm・長さ9,950mm。カマボコ形キセと幅狭台枠が特徴。ブレーキはKSD形積空+両側、台車はTR41Cであった。

●タイプ2・タキ10103〜10108
 昭和43〜47年川崎製で、タンク寸法はタイプ1と同じ。台枠は平形。

●タイプ3・タキ10109〜10113
 昭和48年川崎製宇都宮で、タンク寸法はタイプ1と同じ。留置ブレーキが手に代わり、台枠は長さ10,900mm・BC間距離は7,600mmと長くなった。台車はTR41E。

●タイプ4・タキ10114〜10116
 昭和49年川崎製宇都宮で、準保安対策車。タンク寸法はタイプ1と同じだが、板厚は胴板8mm・鏡板12mmと厚くなった。台枠は長さ11,000mm・BC間距離は7,700mmと更に100mm延長された。台車はTR41Eのまま。

●タイプ5・タキ10117〜10123
 昭和54〜57年川崎宇都宮・日車製で、保安対策車。タンク板厚は胴板8mm・鏡板9mm、空容積増加のためタンク体は直径1,950mm・長さ10,400mmと長くなった。台枠長さは11,400mm・BC間距離は7,900mmである。台車は10117と10118はTR225−1、残りはTR213Cである。


        カマボコ形キセ 10100


カマボコ形キセ 10101


タイプ2・両側ブレーキ 10104


タイプ2・両側ブレーキ 10105


 タイプ2・両側ブレーキ 10108


タイプ3・手ブレーキ 10112


タイプ4・準保安対策車 10116


タイプ5・保安対策車 10121


タキ10100形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
10100〜10102 S4210 川崎 四国化成工業KK
10103,10104 S4312 川崎 昭和工業KK
10105,10106 S4604 川崎 四国化成工業KK
10107,10108 S4708 川崎 昭和工業KK
10109〜10111 S4811 川崎宇都宮 東洋化成工業KK
10112,10113 S4812 川崎宇都宮 昭和工業KK
10114,10115 S4902 川崎宇都宮 四国化成工業KK
10116 S4907 川崎宇都宮 四国化成工業KK
10117,10118 S5402 川崎宇都宮 四国化成工業KK
10 10119,10120 S5611 川崎宇都宮 四国化成工業KK
11 10121〜10123 S5612〜5702 日車 日本陸運産業KK

【形式編23】080408作成R4BX3+ロット表を特別編755より移設、081212R4B。