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タキ10450形の形式解説

私有貨車

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タキ10400形
タキ10500形

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解説


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形式編21
形式編23

積荷
●構造

入口


【概要】 3形式ある35トン積濃硝酸専用車のうち最初に製作された形式で、タキ7500形30トン車の拡大版。その後、保安対策による空容積見直しにより荷重を一割減トンして32トンとしたため、後継の新35トン車としてタキ29000形が誕生している。

【車歴】 昭和43〜49年に9ロット24両が日立・富士車両・川崎・三菱・日車・川崎宇都宮で製作された。

【外観と構造】  設計比重は1.45〜1.5でユーザーにより相違し、タンク容積も23.3〜24.1mとまちまちである。
 タンク体は純アルミニウム製で板厚は胴板13mm・鏡板16mm、タンク直径は最終ロット以外は全て1,900mm、長さはロットにより異なり8,680〜9,080mmである。
 荷役装置は化成品標準の空気圧を用いた上入れ上出し方式である。
 台枠は全て平形で、長さは9,400mm・BC間距離は6,400mm(最終ロットのみ異なる)、ブレーキ装置はKSD形積空+両側、台車はTR41CないしTR41Eで、前者は第二次改造でTR41DSに改造された。

■日立製  日産化学向の10450〜10453と住化向の10458〜10461の3ロット8両。外観・構造は同社製タキ7500形の発展形で、本形式の標準と言ってよい。10453と10461は後天的にキャノピー付に改造された。

■富士車両製 10454〜10457の1ロット4両で宇部興産向。溢液用の樋が目立つ他は日立製に類似。

■川崎・川崎宇都宮製 10462〜10464,10467〜10471の2ロット8両で日本化成(前者の落成時は日本水素時代)向。タンク踏板のステー数が多い点が特徴。10467以降はTR41E台車を装備。

■三菱製前期 10465で旭化成向。後に台車をTR225に換装した。

■日車製 10466で宇部興産向。前作の富士車両製の構造を踏襲した。

■三菱製後期 10472,10473で旭化成向の増備。準保安対策車で、タンク直径は1,885mmと僅かに細くなった。BC間距離は6,100mmと300mm狭く、台車もTR41Eを装備する。


        日立製 10450


キセ追加(日産タイプ) 10453


富士車両製 10457


日立製 10458


 キセ追加(日石輸送タイプ) 10461


川崎製 10462


三菱製後期 10472


タキ10450形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
10450〜10453 S4304〜4305 日立 日産化学石油KK
10455〜10457 S4310〜4311 富士車両 宇部興産KK
10458〜10460 S4405 日立 住友化学工業KK
10461 S4512 日立 住友化学工業KK
10462〜10464 S4606 川崎 日本水素工業KK
10465 S4712 三菱 旭化成工業KK
10466 S4804 日車 宇部興産KK
10467〜10471 S4811〜4812 川崎宇都宮 日本水素工業KK
10472,10473 S4903 三菱 旭化成工業KK

【形式編22】080312作成R4BX3、081231R4B。