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タサ2400形の形式解説

私有貨車

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タサ2300形
タサ2500形

 番号
解説


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形式編29
形式編31

積荷
●構造

入口


【概要】
 20トン積の石油類専用車。古くは3軸車だったが、戦前に2軸ボギー車のタサ1400形が登場し、これの戦後版が本形式である。
 なお同一荷重・専用種別であるにも拘らず、戦前・戦後で形式を区別した例は、ガソリンのタサ700と1700、アルコールの3000と3200、ベンゾールの1000と1050など多数の例があり、本形式もその一つと考えられている。
 昭和20年代は汎用車の一種だったが、昭和30年代に入ると石油類専用車もタキが主流となったため、タサは小口輸送や特殊油種向となり、各社が少数づつ製作するようになった。

 【車歴】
 昭和25〜39年に2400〜2467の68両が川崎・三菱・日車(本店)・帝国・富士重・富士車両で製作された。

 【外観と構造】
 極めてありふれたタンク車で、直円筒形のドーム付タンク体と平形台枠の組合せで、荷役方法も吐出管を用いた下出し方式である。
 タンク材質は普通鋼製で、板厚は胴板9・鏡板12mmが多いが、異なるものも見られる。蒸気加熱管は装備した車両とないものとが混在していた。
 ブレーキ装置はKD形空気、台車はTR41・41A・41Cから第一次改造でTR41Dに改造されたが、一部のBC間距離の長い車両は対象外である。

●タイプ1 4本帯金
 2400,2401の1ロット2両で昭和25年川崎製。タンク帯金が4本・受台が8個ある変形車。
●タイプ2 標準車
 大半の車両がこれに属し、製造時期・メーカーにより細部は異なる。
●タイプ3 保温キセ付
 丸善所有車の一部に見られるもので、タンク周囲に保温キセを装備していた。
●タイプ4 特殊
 機械油など特殊油種の輸送用で、流入大気の乾燥装置やマンホール蓋の二重化など、後天的改造車を含め色々なタイプがある。歴世鉱油所有車などが該当し、出光のタサ2454は標準車からの改造車である。


タイプ1(4本帯金) タサ2400


タイプ2(標準) タサ2415


タイプ2(標準) タサ2432


タイプ2(標準) タサ2453


タイプ3(保温付き) タサ2457


タイプ4(特殊) タサ2459


タサ2400形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
2400,2401 S2502 川崎 昭和石油KK
2402〜2431 S2806〜2807 三菱 三菱石油KK
2432〜2435 S2902 日車本店 シェル石油KK
2436,2437 S2906 日車 三菱石油KK
2438〜2440 S3208 帝国 丸善石油KK
2441〜2445 S3306 帝国 丸善石油KK
2446〜2450 S3405 帝国 丸善石油KK
2451〜2454 S3411 富士重 出光興産KK
2455〜2458 S3502〜3503 帝国 丸善石油KK
10 2459,2460 S3506 川崎 歴世礦油KK
11 2461,2462 S3512 帝国 丸善海運KK
12 2463,2464 S3810〜3811 富士車 丸善海運KK
13 2465〜2467 S3907 川崎 歴世礦油KK

【形式編30】081021作成R4BX3+ロット表を資料編より移設+ロット表R3、081126R4B。