吉岡心平のマーク

タキ10450形10461

私有貨車

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タキ10400形
タキ10500形

 番号
解説

タキ10458
タキ10462

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特別編762
特別編764

積荷
●構造

入口


 タキ10450形のうち、後天的改造でキャノピーを追加した車両は既に紹介したが、今回は昭和49年と極めて早期に改造された車を取り上げる。

 タキ10461は昭和45年12月日立製で、孤立ロットだが一年前に同一所有者・メーカーで製作されたタキ10458〜10460と同一仕様であった。
 本車は昭和49年に保冷キャノピーの付加改造を受けた。当初の計画ではタキ10458〜10460を改造する計画だったが、結局本車だけに終わった。同年8月に濃硝酸タンク車の減トンが実施された事と考え合わせると、荷重減を回避するためキャノピー追加を試みたが、結果が思わしくなかったのではないかと思われる。

 設計比重は1.5・タンク容積は23.3mで、本形式では標準の範囲だが高めの値である。

 タンク体は純アルミ製で、タンク寸法は直径1,900mm・長さ8,870mmであった。
 追加されたキャノピーはアルミ薄板製で、鏡板部分がなく、タキ29000形や後の日産化学の改造車に比べると簡易的な作りであった。これはキャノピーによる自重増を嫌ったためと思われる。
 台枠は平形で長さは9,400mm・BC間距離は6,400mmで、キャノピーの追加による変化はない。ブレーキはKSD形積空+両側、台車はTR41Cから第二次改造でTR41DSに改造された。

 落成時の所有者は住友化学工業KK・常備駅は同社の海陸連絡基地のあった桜島であった。昭和49年1月には常備駅はそのままで日本石油輸送KKに変った。常備駅は昭和62年3月に名古屋南港、平成9年に郡山と変り、平成9年6月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和45年12月
製造所   日立
設計比重  1.5
タンク容積 23.3m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)ドーム付
タンク材質 純アルミ(HT)
タンク板厚 胴板13mm・鏡板16mm
タンク直径 1,900mm
タンク長さ  8,870mm
熱絶縁   キャノピー(改造により追加)
●荷役方式
荷役方式  上入れ上出しS字管付
●下廻り
台枠形式   平形
長さ       9,400mm
BC間距離   6,400mm
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KSD203−254形積空
台車      TR41C→TR41DS形

タキ10450形10461の写真

【写真1763】 タキ10450形10461 昭和55年8月24日 越中島駅にて P:吉岡心平


【特別編763】070326作成R4A、070621R4A2、080312リンク追加、080624R4BY、091117諸元追加+R4B。