吉岡心平のマーク

タキ10500形10500

私有貨車

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タキ10450形
タキ10550形

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特別編384
特別編386

積荷
●構造

入口


 村松さんからリクエスト頂いたタキ10500形は、昭和電工がアルミ材の販路拡大のため試作したオールアルミ車である。同種の車両では日軽金のタキ8400.8450形に続く3形式目であった。

 タキ10500形は昭和43年1月日立製で、一口に言えばタキ6400形35トン車をアルミ製にして自重を軽減し、荷重を5トン増したものである。翌年タキ6400形を28両増備した割には、最後まで唯一の存在だったから、所詮は宣伝が主目的だったようである。

 車体は一年前に日立が製作したタキ6436などと酷似した桶形で、一回り大型化して容積を増した。車体と台枠は一体で、共に耐食アルミ合金製

である。自重は12トンと極めて軽量で、荷重/自重比は3.33と我国の貨車では最大級である。
 もともと昭電のアルミナ輸送車は、国鉄チキに積載した仮置タンクから始まるため、タンク上部のハッチから真空吸引で取り卸す珍奇な荷役方式で、本形式もこれを踏襲し、取出口の構造も一緒であった。
 台車は本形式が唯一の使用例であるTR210Aで、採用の理由は大口径の枕バネを収納するためで、軸重制限ではない点が興味深い。

 所有者は昭和電工KK・常備駅は新興であった。タキ6400形と共通運用されていたが、平成7年10月に同形式で最後まで残った4両と共に廃車となっている。


■主要諸元
製造年   昭和43年1月
製造所   日立
設計比重 0.7
タンク容積 57.1m3
●上廻り
タンク形態 丸桶型形
タンク材質 耐蝕アルミニウム合金
タンク板厚 胴板6・鏡板7mm
タンク最大幅 2,725mm
タンク長さ 12,458mm

●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し真空吸引式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      12,500mm
BC間距離  9,500mm
留置ブレーキ 片側
空気ブレーキ KSD203−254形積空
台車      TR210A形

タキ10500形10500の写真

【写真1385】 タキ10500形10500 平成4年11月8日 新興駅にて P:吉岡心平


【特別編385】030526作成、030727リンク追加、031226R4、050410R4A、070623R4A2、081220R4BY、100601R4B、130823諸元追加+R4C。