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タキ7050形の形式解説

私有貨車

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タキ7000形
タキ7100初代形

 番号
解説


 ページ
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形式編15
形式編17

積荷
●構造

入口


【概要】
 35トン積の四塩化炭素専用車で、タキ6100形30トン車を大型化したもの。実は同一トン数の先達としてタキ7000形があるが、両者の相違はどうも良く判らない。

【車歴】
 昭和40〜52年に19両が汽車東京・日車(本支店)・富士重で製作された。

【外観と構造】
 タンク材質はステンレス鋼で、タンク形状は初期のものは直円筒形だったが、返却時の残液を嫌ったため、後のロットは中心に向かってスウェイバックしたV2、中央下部が低くなった魚腹形のF3タイプなどを採用した。これは残液が大気中の水分で分解・発生した塩酸がタンク体を腐食するため、これを嫌ったことによる。
 荷役方式はマンホールから積込み、荷卸しは空気管からの空気加圧方式で、荷卸しの際に乾燥空気の供給設備が無い場合には、吸い込んだ大気の乾燥箱を装備している。
 台枠は平形が標準だが、製造時期とメーカーによっては軽量台枠を用いたものもある。ブレーキ装置は手+空気、台車は時期によりTR41C、TR41E、TR225と様々である。

●汽車東京製
 タキ7050,7051の1ロット2両。
 タンク体はドーム付直円筒形で4本の補強環があり、台枠は10系軽量台枠であった。ブレーキ装置は手+積空、台車はTR41Cであった。

■日車製前期
 タキ7052,7054〜7058の3両で昭和44〜47年日車本支店製。
 タンク形状はドームレス直円筒形で4本の補強環を持ち、台枠は日車形軽量台枠。ブレーキ装置は両側+積空、台車はTR41Cであった。

●富士重製初期
 タキ7053の1ロット1両。
 タンク体はドームレス直円筒形で台枠は平形。ブレーキ装置は両側+積空、台車はTR41Cであった。

■富士重製後期・準保安対策車
 タキ7059〜7061,7064,7065,7067の3ロット6両で昭和49〜50富士重製。
 タンク形状はドームレスのV2タイプ(傾斜1/100)で、台枠は平形。ブレーキ装置は両側+積空、台車はTR41E−12である。

■日車製中期・準保安対策車
 タキ7062,7063,7066の2ロット3両で昭和49〜50年日車製。
 タンク形状はドームレスのF3タイプ異径胴となり、台枠は平形。ブレーキ装置は両側+積空、台車はTR41Eである。

■日車製後期・保安対策車
 タキ7068で昭和52年日車製である。
 タンク空容積は7%に拡大され、タンク体は一回り大きい。タンク体はドームレスのF3タイプ異径胴で、塗色は銀色。ブレーキ装置は手+積空、台車はTR225となった。


汽車東京製 タキ7051

日車製 タキ7055


        富士重製後期 タキ7060


日車製中期 タキ7062


日車製後期 タキ7068


タキ7050形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
7050,7051 S40 汽車東京 日本曹達KK
7052 S44 日車支店 伊藤忠商事KK
7053 S46 富士重 関東電化工業KK
7054〜7056 S46 日車本店 日本曹達KK
7057 S46 日車支店 伊藤忠商事KK
7058 S47 日車 日本曹達KK
7059〜7061 S49 富士重 日本曹達KK
7062,7063 S49 日車 日本曹達KK
7064,7065 S50 富士重 日本曹達KK
10 7066 S50 日車 日本曹達KK
11 7067 S50 富士重 関東電化工業KK
12 7068 S52 日車 日本石油輸送KK

【形式編16】071114作成R4BX3、090212R4B。