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タム2100形の形式解説

私有貨車

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タム2000形
タム2300形

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解説


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形式編14
形式編16

積荷
●構造

入口


【概要】
 改造車であったタム5500・タ2100形に続いて、初めての新製希硝酸専用車として誕生した形式で荷重は15トン。
 後継形式はタサ3300形(20トン積)とタキ8100形(30トン積)である。

【車歴】
 昭和25〜39年に24両が日立・富士重・川崎・三菱で製作ないし改造された。

【外観と構造】
 腐食防止のためステンレス鋼製のタンク体を搭載した小型の2軸車である。
 タンク寸法は製造所と製造時期によりさまざまである。
 荷役方式はマンホールから積込み、荷卸しは空気管からの空気加圧によりステンレス製の液出管から取り卸す上出し方式である。
 台枠は平形で、長さはタンク寸法同様ロットにより様々である。ブレーキ装置は片側+空気、走り装置は初期のものはリンク式、後期のものは2段リンク式で、前者はヨンサントウで2段リンク式に改造された。

●日立製
 5ロット10両で、本形式の最大派閥。最初の2ロット4両とそれ以降とはタンク寸法が大きく異なる。

●三菱製
 3ロット4両あり、最初の2ロット3両はタム100二代形の改造車である。

●富士重製
 タム2110の1ロット1両で、同社の希硝酸専用車として嚆矢。

●川崎製
 6ロット9両で、全て宇部興産向け。バランスのとれた形態を有する。

 
日立製初期 2100      日立製初期 2102


       日立製後期 2104


三菱製の改造車 2109


川崎製 2111


三菱製の新製車 2113


日立製 2114

 
川崎製 2120         川崎製 2123


タム2100形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
2100,2101 S2510 日立     新日本窒素肥料KK
2102,2103 S2610 日立 新日本窒素肥料KK
2104,2105 S2904 日立 日産化学工業KK
2106 S3206 日立 日産化学工業KK
2107,2108 S3309▲ 三菱 タム400形 1670,1671 宇部興産KK
2109 S3403▲ 三菱 タム100二代形 1124 新日本窒素肥料KK
2110 S3503 富士重     藤本産業KK
2111,2112 S3508 川崎 宇部興産KK
2113 S3601 三菱 旭化成工業KK
10 2114〜2116 S3606 日立 日産化学工業KK
11 2117 S3605 川崎 宇部興産KK
12 2118,2119 S3610 川崎 宇部興産KK
13 2120,2121 S3710 川崎 宇部興産KK
14 2122 S3807 川崎 宇部興産KK
15 2123 S3912 川崎 宇部興産KK

【形式編15】071017作成R4BX3、080316タム2111追加、090316R4B、090404ロット表R3。