吉岡心平のマーク

タム5850形5850

私有貨車

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タム5800形
タム5900形

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[ロット表]


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特別編47
特別編49

積荷
●構造

入口


 先般、富士車輌の会社更生法適用が報じられた。同社は国鉄貨車メーカーとして誕生した会社であるが、化学機器製作もこなした事から、私有貨車の製品もそこそこあり、今回紹介するタム5850形のような高圧ガスタンク車は、得意製品の一つであった。

 タム5850形は昭和43年10月富士車製の15トン積液化アンモニア専用車で、一形式一両の珍車であった。貨車発達のロードマップ上は、タム5800形のタンク材質をボイラ用鋼から高張力鋼に変更した形式とされるが、製造時期的にはタキ4100形とタキ18600形の狭間にあり、これらを短縮したものと言った方がより正確である。なお液安の15トン車は7年振りの誕生で、本車がその最後

でもあった。
 タンク材質は高張力鋼で、板厚は胴板13mm・鏡板16mmであった。タンク寸法は直径1,960mm・長さは9,800mmで、直径はタキと同寸である。タンク周囲には70mm厚のスチロポール断熱材と薄鋼板製のキセがあった。
 台枠は平型で長さ10,500mm・BC間距離7,500mm、そして台車はTR41Cであった。

 所有者は宇部興産KK・常備駅は宇部港であった。ホーム撮り・一線空きの恥ずかしい写真で申し訳ないが、東京在住のファンには難撮形式の一つだったのでご寛恕頂きたい。タム5800形で最後まで残ったタム5805と一緒に運用されていたが、昭和60年11月に廃車となった。


【特別編48】010424作成、010824本文修正+リンク追加、020913リンク変更、021107本文修正、040114R4、

050410R4A、070918R4A2、090208R4BY。

タム5850形5850の写真

【写真1048】 タム5850形5850 昭和50年7月24日 小郡駅にて P:吉岡心平