吉岡心平のマーク

タム2100形2100

私有貨車

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タム2000形
タム2300形

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解説


タム2102

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特別編1164
特別編1166

積荷
●構造

入口


 私有貨車の希硝酸タンク車としては、戦前〜戦中期にタム5500とタ2100形が製作されたが、いずれも改造車で、新製された車両では、戦後生まれのタム2100形が初めてである。

 タム2100は2101と共に昭和25年10月日立で製作された。

 これまでのステンレス鋼製タンクは高価かつ希少なステンレスの使用量を削減するため、薄板を鋼製の枠で補強した作りだったが、本車は当時の

普通鋼製タンク車と同じ構造に戻り、胴板10mm・鏡板13mmと同程度の厚板を採用した。このため外観は普通のタンク車と同じとなったが、鏡板の丸め加工には苦労したようで、写真のように胴板との溶接部に皺が見える。

 落成時の所有者は新日本窒素肥料KK・常備駅は水俣であった。昭和40年1月、社名はチッソに変更された。写真はリンク式時代のものだが、その後のヨンサントウでは無事二段リンクに改造された。昭和49年2月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和25年10月
製造所   日立
設計比重 1.38
タンク容積 10.9m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 ステンレス鋼
タンク板厚 胴板10mm・鏡板13mm
タンク直径 1,706mm
タンク長さ 5,100mm

●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式S字管付
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      6,000mm
BC間距離  3,500mm
留置ブレーキ 片側
空気ブレーキ KD180形
走り装置    リンク式→二段リンク式

タム2100形2100の写真

【写真2165】 タム2100形2100 昭和43年5月11日 王子駅にて P:堀井純一

【堀井さんの貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編1165】100424作成R4B。