吉岡心平のマーク

タム4900形4909

私有貨車

 形式
索引

タム4800形
タム5000形

 番号
ロット表

タム4905
タム4916

 ページ
索引

特別編100
特別編102

●積荷
●構造

入口


 大館市にお住まいの田村さんからメールを頂いた。これには「タム4900形4907〜09のいずれかをリクエストします。トワイラ別冊10の資料編で地元・秋田の新屋駅常備である事を知りました」とある・・・

 タム4900形は15トン積の亜硫酸パルプ廃液専用車。「廃液」の積荷とは穏やかではないが、主成分はリグニンスルホン酸のナトリウム塩で、コンクリート混和剤などに使用されていたようである。
 さて、22両在籍したタム4900形は1両を除き改造車で、種車もタム300、400、900、そしてタム4500と多彩であった。中でも15トン積カセイソーダ液専用車であるタム900形の改造車は16両と、本形式の大半を占めていた。

 タム4909は昭和38年7月日車本店でタム900形970を改造した車両である。種車のタム970は昭和23年東洋レーヨン製で、国鉄貨車の台枠を流用した戦災復旧車であった。台枠を提供した

貨車の形式・番号は不明だが、写真から無蓋車の台枠であることは見て取れる。

 タム4900形への改造点は、荷役方式を下出しに変更した程度で軽微だが、種車のドームが小型だったため、本来はドーム内部に収まる筈の吐出弁ハンドルがタンク上に露出した。新設された吐出管は、元々無蓋車向けに設計されたブレーキ装置を逃げるため、異様に低い位置となった。一風変わったマンホール蓋は、写真101の2で判るように、後年の改造により追加されたものだ。

 落成時の所有者は東洋紡績KK・常備駅は名鉄線の木津用水(こつようすい)であった。昭和43年5月に十条製紙KKに異動し、常備駅も新屋となった。最盛期は18両を数えた同駅常備車も、ヨンサントウで3両が廃車され、残る15両も昭和49年から淘汰が始まり、最後まで残ったタム4907〜09が昭和54年9月に廃車されたことで、全車姿を消している。


●同一専用種別 タキ9300形9300 昭和37年富士重製の新製車。

           タキ9350形9350 昭和39年川崎でタキ400形415を改造、戦災復旧車。

●種車形式    タム900形994   種形式の紹介。

●関連形式    タム5900形5905 同様にタム900形から改造された車両。


【特別編101】010911作成、011104リンク追加、020205リンク追加、030823リンク追加、031105写真1101の3
追加、040202R4、050413R4A、070610R4A2、090429R4BY。

タム4900形4909の写真

【写真1101の1】 タム4900形4909 昭和51年8月2日 新屋駅にて P:吉岡心平

中央の横梁と、中梁・側梁間に補強梁があることが無蓋車台枠の特徴である。

タム4900形4909の写真

【写真1101の2】 タム4900形4909 昭和44年8月31日 酒田港駅にて P:堀井純一

マンホール蓋が改造される以前の姿。

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】

タム4900形4909の写真

【写真1101の3】 タム4900形4909 昭和45年8月29日 新屋駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】