吉岡心平のマーク

タム900形994

私有貨車

 形式
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タム800形
タム1700形

 番号
[ロット表]

タム952
タム1006

 ページ
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特別編141
特別編143

積荷
●構造

入口


 岡崎にお住まいの筒井さんから、地元の「大樹寺駅」常備貨車のリクエストを頂いた。大樹寺とは名鉄の岡崎市内線にあった駅で、日本レイヨンの工場があり、かつてはタム200、タム900そしてタキ2800形などの私有貨車が常備されていた。今回はこのうちタム900形を紹介する。

 タム994は15トン積苛性ソーダ液専用車で、昭和24年5月東洋レーヨンで製作された。同一ロットにタム992〜996があり、いずれも戦災貨車の台枠を流用した戦災復旧車であった。タム994の種車番号は不詳だが、写真から台枠の側梁と中梁の間に小型の荷受梁があること、車体中央に横梁があること(これが邪魔したためセンタアンカ

が二分割されている)から、トム11000または50000形無蓋車の台枠を用いたことが判る。一方、タンク体やタンク固定方法は、東洋レーヨンとして標準的な作りだ。

 落成時の所有者は日本レイヨンKK・常備駅は宇治であったが、その後常備駅は大樹寺、会社名はユニチカKKにそれぞれ変更された。昭和46年12月、岡多線開業に伴う専用線付替で常備駅は北岡崎となったが、写真142の1は大樹寺時代としては最後の姿である。その8ケ月後の昭和47年7月にはKK服部商店に売却され、浜小倉常備として大阪曹達の製品輸送に使用されたが、昭和52年12月に廃車となった。


カセイソーダ液専用車のガイド

●関連形式 タム4900形4909(特別編101) 15トン積亜硫酸パルプ廃液専用車、タム900形970の改造車。

        タム5900形5905(第30週)    14トン積二硫化炭素専用車、タム900形982の改造車。


【特別編142】020104作成、020113写真142の3追加、020205リンク追加、020907リンク追加、020912リンク
変更、040229R4、050428R4A、070913R4A2。

タム900形994の写真

【写真1142の1】 タム900形994 昭和46年10月31日 安治川口駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】

タム900形994の写真

【写真1142の2】 タム900形994 昭和50年3月2日 浜小倉駅にて P:吉岡心平

台枠側梁と中梁の間にある細い梁が、無蓋車の台枠に特有の荷受梁である。

タム900形993の写真

【写真1142の3】 タム900形993 昭和45年10月5日 安治川口駅にて P:堀井純一

こちらの写真の方が「大樹寺駅常備」がはっきり見える。

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】