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タキ3600形3610 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
ページ |
●積荷 |
■入口 |
「糖蜜」と言えば何故か「くずもち」を思い出してしまうが、タンク車で輸送していたものは酒類の発酵原料で、中でもタキ3600形は甜菜糖の副産物を輸送するため製作されたようである。 タキ3600形は昭和28〜42年に飯野、運輸工業(北海道)で3600〜12の13両が製作された。なお運輸工業(北海道)が製作したタンク車としては、本形式の3606、07が唯一のものである。外観・構造は石油類専用車に酷似するが、比重が大きいため車体は一回り小型になった。 写真のタキ3610は昭和38年飯野製で、同社製タンク車の特徴であるタンク長手方向に丸めら |
れたタンク体が良く判る。同社でタンク車を手がけられた方のお話では、造船に用いる大型プレスを活用したためだそうな。 生まれが生まれだけに北海道と縁の深い車両で、所有者は3605までの6両が日本甜菜製糖KK・06以降は合同酒精KKで、常備駅は一部の例外を除いて十勝清水・磯分内・帯広・士別・旭川・美幌・そして苫小牧など北海道内の各駅であった。合同酒精の7両は昭和54年9月に内外輸送KKに移籍し、伏木駅を基地とした輸入糖蜜輸送に転用されたが、不足分はタキ20000・45000形を転用していた事も懐かしい思い出である。写真の3610は昭和60年10月に廃車となった。 |
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●同一専用種別 タム2000形2000 昭和26年日本鋼管製。 タム2000形2001 昭和26年造機製。 タム22000形22002 タ1000形1030の改造車。 タキ10900形10900 35トン車で昭和43年川崎製。 タキ12000形12002 35トン車で昭和43年日車支店製。 |
【写真11】 タキ3600形3610 昭和49年9月29日 伏木駅にて P:吉岡心平