吉岡心平のマーク

タム2000形2001

私有貨車

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タム1900形
タム2100形

 番号
ロット表

タム2000

 ページ
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特別編429
特別編431

●積荷
●構造

入口


 タム2000形は15トン積糖蜜専用車で、過去に3両が在籍したが、「変な車」揃いだったこともあり、既にタム2000と2002(後に形式変更により22002)を紹介した。今回は最後に残ったタム2001を取り上げる。

 タム2001は、昭和26年12月造機で製作された。同型車はなく、1ロット1両であった。
 外観・構造は至極まともで、敢えて言えば、細くて長いタンク体と、小型のドームが特徴であろうか。タンク容積は11.0m3だから、サイズ的にはタム900形を一寸大きくした位である。小さな受台と大きな帯金受の組合せや、縁に枠のある大型の標記板類は、当時の造機製の特徴だ。
 台枠は平形で、戦後製2軸車の特徴である180

mmチャンネルを用いた頑丈な作りとなっている。一見ワムあたりの戦災台枠に見えるが、これは戦後製タンク車の台枠構造自身が、戦災貨車のそれを母体にしたことに起因する。本車の場合はブレーキがタンク車に適したKD形を採用していることから、新製したものと思われる。その後、ヨンサントウに際しては、無事2段リンク化されている。

 所有者は旭交易KK・常備駅は新興であった。同社は財閥解体による三菱商事の第二会社で、その後昭和27年5月に東京貿易KKへの改名を経て、昭和29年8月には商号解禁により三菱商事KKを名乗った。全国各地への糖蜜輸送に使用されていたが、写真は珪酸ソーダ輸送に仮専用中の姿である。昭和58年2月に廃車となった。


●関連形式    タム22000形22002 タ1000形1030の改造車で、タンク体はオランダ起因か?

●同一専用種別 タキ10900形10900 昭和43年川崎製の35トン車。


タム2000形2001の写真

【写真1430】 タム2000形2001 昭和49年3月29日 越中島駅にて P:吉岡心平


【特別編430】031022作成、040211R4、050421R4A、070802R4A2、090311R4BY、130507R4C。