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タキ10900形10900 |
私有貨車 |
○ |
形式 |
番号 |
▲ |
ページ |
●積荷 |
■入口 |
その昔、貨車輸送が盛んだった頃は、各地の隠れた貨物駅を訪問する楽しみがあった。「乗り潰し」の向うをはって、「貨物駅往き潰し」と洒落ていた頃が懐かしい。 今回の一枚は、そんな頃訪れた大阪東港駅でスナップしたものである。大阪東港駅は弁天町から大阪港へ向かって右側にあった鄙びた貨物駅で、苛性ソーダを主体とした化成品センターがあり、浪速駅から小運転でクレハや日本カーバイトのタンク車が発着していた。宇治駅にあったユニチカなどへは、船で輸送してきたものをここからタンク車積にして出荷していたようである。また同地には糖蜜のタンクもあり、時には写真のような珍車と出会うことが出来た。 タキ10900形は35トン積糖蜜専用車で、昭和43年に1両、昭和54年に2両の計3両が川崎で製作された。 |
タキ10900はそのトップナンバーとして昭和43年5月に落成した。タンク体は大型のドームレスタイプで、材質は普通鋼、直径は1,950mm・長さは9,640mmであった。内部には蒸気加熱管が設置されていた。 所有者と常備駅とは生涯一貫して「三菱商事KK・新興駅」だったが、出稼ぎ生活が長かったようで、新興ではその姿を見たことがなかった。「58−X改正」によるヤード系輸送廃止の影響により、昭和59年3月に廃車となっている。 |
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■主要諸元 製造年 昭和43年5月 製造所 川崎 設計比重 1.3 タンク容積 26.9m3 ●上廻り タンク形態 直円筒(S1)形ドームレス |
タンク材質 普通鋼 タンク板厚 胴板8・鏡板12mm タンク直径 1,950mm タンク長さ 9,640mm 付帯設備 蒸気加熱管 ●荷役方式 荷役方式 上入れ下出し式 |
●下廻り 台枠形式 平形 長さ 10,000mm BC間距離 7,000mm 留置ブレーキ 両側 空気ブレーキ KSD203−254形 台車 TR41C形 |
ロット | 番号 | 製造年 | 製造所 | 落成時の所有者 |
1 | 10900 | S4305 | 川崎 | 三菱商事KK |
2 | 10901,10902 | S5406 | 川崎 | 日本甜菜製糖KK |
【写真1020】 タキ10900形10900 昭和55年10月11日 大阪東港駅にて P:吉岡心平