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貨車構造・部品研究室−009


タキ35000形

ブレーキ装置 

構造・部品−008

構造・部品−010

 

 

2002/5/18 作成 


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構造-001 台枠   構造-002 タンク体  構造-003 受台,受板  構造-005 タンク上部配置,マンホール 

構造-006 安全弁 構造-007 はしご手摺及び踏板  構造-008 液出装置  構造-009 ブレーキ装置

■側ブレーキ

 標準(統一設計)タンク車では列車長の短縮のため,葉巻型異径胴タンクの採用とともに,側ブレーキ装置を使用し,30トン積タキ3000形に比べ1,680mmと大幅な全長の短縮が図られた。しかし台枠緩衝長は150mmと短く効率化優先の社会情勢の反映であった。ちなみにタキ11600形プロピレングリコール専用は僅か15mmであった。

■両側ブレーキ

 タキ35000〜35123までは片側ブレーキで新製されたが,昭和42年8月,日本石油輸送(株)がタキ35124〜35133の10両を新製する際にタキ35126〜35133

の8両が申請後図面変更され,はじめての両側ブレーキとして新製された。その後,翌9月申請分のタキ35150からは両側ブレーキが必須となったが,なぜか9〜10月に申請されたタキ35239〜35252は片側ブレーキで製造されている。

■図面解説

 図33は両側ブレーキ装置でブレーキ引棒が吐出弁装置を避け低い位置であることに注目してほしい。

 図34は差動ブレーキシリンダで、押棒(31)はピストン(10)により押され,緩めばね(23)により押棒スリーブ(15)と押棒止ピン(29)と共に引きこまれ,水平方向にふれる構造となっている。図54は空気だめで,320−700−50を使用している

 

 試作車のタキ35000,35027の自動積空切換装置は切換弁を台枠上面に設け,台車側枠に取り付けた切替テコをリンクにより切換弁に伝達する大掛かりのものであった。

写真85 タキ35000 積空切替装置

 非公式側(車体右側)から見た空気ダメとK2制御弁である。

 コックと渦巻チリトリを経由してK2制御弁に入る配管は1”(外形34.0mm)で、制御弁から空気ダメ及びブレーキシリンダへの配管は3/4”(外形27.2mm)である。

写真86 タキ35571 ブレーキ装置

 同じく非公式側から見た側ブレーキテコとテコ止め装置。側ブレーキテコ案内の奥に少し隠れているのが緊解表示装置で,反対側の側ブレーキテコ位置を表示する装置で、赤色の指針で[緩]と[ブ]の識別をする。

写真87 タキ35571 側ブレーキ装置

 

図33 ブレーキ装置(FA6022)

図34 303−254×200作動ブレーキシリンダ組立(AB4261)

図35 空気だめ(AC43029)

 

図36 積空自動切換装置(FC6304)

 

図37 K2制御弁組立(AB4246)


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