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貨車構造・部品研究室−007


タキ35000形

細密図面,台枠(FA3000) 

構造・部品−006

構造・部品−008

 

 

2002/4/7 作成


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構造-001 台枠   構造-002 タンク体  構造-003 受台,受板  構造-005 タンク上部配置,マンホール 

構造-006 安全弁 構造-007 はしご手摺及び踏板  構造-008 液出装置  構造-009 ブレーキ装置

■片側ブレーキ車用

 FB3107はタキ35000形の初期型である片ブレーキ車用の図面で,左右対称のはしごが特徴である。踏板は長さ1800mm,幅1660mmとコンパクトなものであるが,はしごは直径2500mmのタンク部を避けるため,車両限界まで張り出す構造となった。また手摺高さも320mmとタキ3000形式の半分ほどの背の低いものとなった。 

 歩み板は,試作車タキ35000,35027ではエキスパンドメタルで登場しが、量産車ではアンチスリップ鋼鈑や

縞鋼鈑となった。図面は板圧3.2mmの鋼板の記述のみである。タキ35000〜35026までは,はしごが歩み板側面に取り付けられていたが,35027以降は下面に溶接された山形鋼に固定する方式に変更され,歩み板側面に切り欠きがついた。これが変更(A)である。

 タキ35084〜35093は本グループで唯一の吐出弁上部操作装置付で,タキ35244〜35253はFB3147のはしごを左右対象配置とした異色車である。

 

図21 はしご手摺及び踏板(FB3107)

■両側ブレーキ車用

 FB3148は昭和42年末より製作された両側ブレーキ車の図面で,側ブレーキ装置と干渉する右側のはしご取り付け位置を3位側に200mm延長した寸法及び構造となった。昭和44年頃からは更に100mm延長された。図面では歩み板に降雪時のすべり止めに効果の大きいエキスパンドメタルを標準採用した。最上部で斜めとなるはし

 ご上部2段分の踏板は通常の丸棒から四角い鋼鈑製のものに変更され,手摺の形状が変更された。


 初めての両側ブレーキ車となったタキ35126〜35133は当初タキ35124,35125と同一ロットの片側ブレーキ車として申請されたが,途中で設計変更された経緯がある。

図22 はしご手摺及び踏板(FB3148)

 写真56は両側ブレーキ車用のFB3148の例で、歩み板がエキスパンドメタル製であり、マンホールが円錐形であることが良くわかる。

 また,写真の35923は計量口が省略されているため,安全弁とマンホールの間にある踏板の幅が狭い物となっている。

写真56 タキ35000形35923

 写真57もFB3148であるが、タンクに写った影が丸穴をしており、アンチスリップ鋼鈑製の歩板であることがわかる。

写真57 タキ35000形35894

■両側+吐出弁上部操作車用

 FB3147は両側ブレーキ車の内,吐出弁上部操作装置が付いた図面で,踏板が前位方向に200mm延長され

た。左側の手摺が若干内側に寄り,手摺の形状が一部変更されている。 また図22のFB3148と同様に右側のはしごが昭和44年頃,更に100mm延長されている。

図22 はしご手摺及び踏板(FB3147)

FB3147の写真である。タンクに写った影よりエキスパンドメタル製歩み板であることが良くわかる。マンホール左側の円筒形が吐出弁開閉軸箱で左側にハンドルが見える。写真57に比べ左から2本目と3本目の歩み板受の間隔が広くなっている。

写真58 タキ35000形35870


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