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貨車構造・部品研究室−001


タキ35000形

細密図面,台枠(FA3000) 

構造・部品−002

 

2002/2/22 作成

2002/3/31 修正


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構造-001 台枠   構造-002 タンク体  構造-003 受台,受板  構造-005 タンク上部配置,マンホール 

構造-006 安全弁 構造-007 はしご手摺及び踏板  構造-008 液出装置  構造-009 ブレーキ装置

 形式図よりもっと詳細な図面が欲しい!。貨車の構造を知りたい。そんな要望を実現する世界へようこそ。

 第1回は標準タンク車タキ35000形の登場です。数回に亘り図面を中心に主要構造を紹介しよう。

■精密図面

 下図は小生がCADで作図した35系標準タンク車タキ35000形の精密図面である。タキ35000形の中で,正圧式安全弁2個,計量口無し,下操作型吐出し弁を装備した日本石油輸送鰍フ初期グループをモデルとした。

 図−1 タキ35000形 細密図面

■台枠

 次ページが35系の特徴である台枠の製作図である。図面から読み取れる情報は、@構造及び材料、A履歴に大別される。

@構造及び材料

 中梁は枕枠間を省略し、緩衝器及び心皿部分のみとし、溶接構造のエ断面の側枠で車端衝撃力を負担する構造であり、側梁中立軸を連結器中心と同一とすることで側梁に生ずる曲げモーメントを無くした巧妙な設計である。緩衝器からの衝撃力は枕梁から側梁に流れるが、補強材(25〜28)の使用により断面係数の確保と応力集中防止が図られている。これら主要部材は普通鋼SS41(一般構造用圧延鋼材)である

現在はJIS改正によりSS400と)。台車軸箱への雨水侵入防止としてSPA製1.2mm厚の雨除け板(46)が設けられている。

A履歴

 図面には設計変更による変更履歴が記載され、本図ではA〜Cの3回行われている。S42-2-7変更のAは踏段(59)及び握棒(61)の形状変更であり、板曲げのみから踏板付きの踏段へ、3位側面の握り棒から門形の手摺に変更されている。タキ35028-149,239-253が該当車である。42-11-1変更のCでは両側ブレーキ化により踏段(61)と手摺(61)が廃止され端梁の手摺(50)の復活が行われている。該当車はタキ35150〜35238,35254以降である。

図−2 FA3000(タキ35000形 台枠図面)


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