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タキ5800形の形式解説

私有貨車

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タキ5750形
タキ5850形

 番号
解説


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形式編42
形式編44

積荷
●構造

入口


【概要】
 25トン積液化塩化ビニル専用車で、タサ4000形20トン車を拡大したもの。後継形式は30トン積のタキ10150形である。

【車歴】
 昭和32〜42年に5800〜5805,5808〜5830の8ロット29両が三菱・日立で製作された。

【外観と構造】
 高圧ガスタンク車で、設計比重1.22・タンク容積30.5〜30.8m3であった。
 タンク材質はボイラー用鋼板で、板厚で胴板は12mm・鏡板は14mm(一部に不明あり)、タンク寸法と保冷用断熱材はメーカーにより異なる。
 荷役装置は全てマンホール弁方式であった。  台枠は平形で、台枠長さは12,200mm・BC間距離は8,900mm、ブレーキ装置は重量車用のKE305形+手、台車はTR41Bまたは41Cである。

●タイプ1 三菱製初期
 5800〜5805と5808の2ロット7両でS32〜35年三菱製。
 タンク寸法は直径1,890mm・長さ11,300mmで、断熱材はのグラスウールであった。キセは三菱製では標準的な5分割ボルト締めである。台車は5805迄はバネの柔かいTR41B、5808はTR41Cであった。

●タイプ2 三菱製後期
 5809〜5814の2ロット6両でS39年三菱製。
 タンク寸法はタイプ1と同じだか、断熱材は厚さ75mmのグラスウールとなった。台枠には時節柄ジャッキ受が追加されている。台車はTR41Cである。

●タイプ3 日立製
 5815〜5830の4ロット16両でS41〜42年日立製。
 タンク寸法は直径1,894mm・長さ11,250mmで、三菱より僅かに太く長い。断熱材は厚さ70mmのSP材(ポリスチレンフォーム)を使用し、キセ構造は5分割バンド締めである。台車はTR41Cである。


三菱製 5803


三菱製 5808


        日立製 5820


日立製 
5829


タキ5800形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
5800〜5805 S3209〜3210 三菱 日本ゼオンKK
5808 S3503 三菱 三菱商事KK
5809〜5811 S3902 三菱 日信化学工業KK
5812〜5814 S3907 三菱 日信化学工業KK
5815〜5818 S4110〜4111 日立 日信化学工業KK
5819〜5821 S4110〜4111 日立 東洋曹達工業KK
5822〜5824 S4111 日立 信越化学工業KK
5825〜5830 S4206 日立 信越化学工業KK

【形式編43】091126作成R4B。