吉岡心平のマーク

タキ12200形12221

私有貨車

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タキ12050形
タキ12300形

 番号
解説

タキ12202
タキ12236

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特別編595
特別編597

積荷
●構造

入口


 粉物は苦手なもののひとつだが、今回はセメント専用車を取り上げる。

 タキ12200形は富士重工が独自に開発したフレームレス構造の40トン積セメント専用車で、昭和44〜56年に12200〜99,12700〜33の134両が製作された。このうち末尾の5両は昭和60年に一旦除籍され、秩父鉄道籍となっだが、平成3年に再度車籍復活した。これを個別に数えるとのべ139両が在籍したことになる。

 タキ12221は昭和47年7月富士重製で、12217〜26の10両ロットの一員として誕生した。所有者は秩父セメントで、時期的に見ると日車製のホキ55717〜31との競作である。

 設計比重は1.17・タンク容積は34.2mで、秩父の標準値を採用した。
 タンク体は普通鋼製で、板厚は胴・鏡板が同寸

で4.5mmと薄い。寸法は両端直径2,200mm・長さ9,350mmで、中央下部は積荷を排出するため漏斗状に成型され、フレームに代って強度を負担するため、長手方向に片側4本の補強リブが追加されている。
 荷役設備は通常のエアスライド、積込口は円形のもの3個である。タンク上部の左右に鍵型の排気管が突出しているのが面白い。
 台枠はフレームレス構造のため端梁〜枕梁間しかなく、長さは40トン車では最短かつ標準の10,000mm、BC間距離は7,100mmであった。ブレーキは積空+手、台車はTR41Cであった。

 所有者はチチブセメントKK・常備駅は籠原であった。秩父鉄道の路線変更による駅新設により、昭和54年10月に駅名は三ヶ尻となった。その後の統合により、社名は秩父小野田→太平洋セメントと変遷したが、社名・社紋板は旧来のままで、平成17年4月時点では健在である。


■主要諸元
製造年   昭和47年7月
製造所   富士重
設計比重 1.17
タンク容積  34.2m3
●上廻り
タンク形態 異径胴形
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板・鏡板4.5mm
タンク両端直径 2,200mm
タンク長さ  9,350mm

●荷役方式
荷役方式  エアスライド式
●下廻り
台枠形式    フレームレス
長さ       10,000mm
BC間距離   7,100mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KSD254−305形積空
台車      TR41C形

タキ12200形12221の写真

【写真1596】 タキ12200形12221 平成4年12月19日 村田駅にて P:吉岡心平


【特別編596】050604作成R4A、070623R4A2、090112R4BY、120610諸元追加+R4C。