|
タサ700形822 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
ページ |
●積荷 |
■入口 |
タサ700形は戦前〜戦中製の20トン積ガソリン専用車で、弊サイトでは日石の車両を紹介したが、ここでは海軍のクルマを取り上げる。 タサ822は、昭和17年日車本店で海軍軍需部向に製作されたタサ810〜859からなるロットの一員であった。物資欠乏の折、50両いっぺんに製作するとは、さすが軍用車である。 設計比重は0.71と低く、タンク容積は28.2m3と大きい。タンク体は普通鋼製で、板厚は胴板10mm・鏡板13mmと戦後の標準値より各1mmづつ厚かった。タンク寸法は直径2,050mm×長さ8,534mmで、ドームは中心から200mm片寄っていた。本車の見所はタンク体と台枠間の |
固定方法にあり、日車独特のセンタアンカと側梁部繋ぎ板とを併用するものとされた。このためタンク受台はいかにも挫屈しそうで、実際のところ更新時に通常タイプに改造された車両も見られた。 落成時の所有者は横須賀海軍軍需部で、塩浜駅に常備されていた。なお僚車であるタサ823はタサ4400形ベンゾール専用車に改造されているので、当該ページを参照のこと。敗戦により大蔵省所管となり、「米タン」として使用されたが、昭和48年頃に廃車となった。 |
|
●同一形式 タサ700形770 昭和11年新潟製。 タサ700形801 昭和15年新潟製、初めから石油類専用。 ●関連形式 タサ4400形4400 昭和32年にタサ700形823を改造。 【特別編498】040615作成R4、040805リンク追加、050413R4A、070707R4A2、090621R4BY。 |
【写真1498】 タサ700形822 昭和43年5月12日 大船駅にて P:堀井純一
【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】