吉岡心平のマーク

タキ2000形2003

私有貨車

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タキ1900形
タキ2050形

 番号
ロット表


タキ2010

 ページ
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特別編354
特別編356

積荷
●構造

入口


 松田さんのリクエストはタキ2000形の2003である。写真が見付からず、諦めかけていたら、遠藤さんから提供頂いた。まことに有難いことだ。

 タキ2000形は30トン積アルミナ専用車だが、所有者により全く外観・構造の異なる2グループに大別される。今回紹介するのは、昭和電工所有のグループで、昭和26〜29年に2000〜16の17両が製作された。
 タキ2003は昭和26年3月汽車東京で7両製作された第一ロットのうちの一両である。昭電のアルミナばら積み輸送は、国鉄から借受けたチキに積載した専用コンテナから始まった。タキ2000形はこの「チキ積載タンク」の影響を強く受け、通常のタンク車とは異なる点が多い。

 車体は普通鋼製で、板厚は胴板・鏡板共に6mmと通常より薄い。タンク寸法は直径2,110mm

・長さ12,600mmで、直径は当時の最大値であった。タンク下面には75mm角アングルを用いた長手補強があった。
 荷役方式はタンク底部に取出口がなく、タンク上部の積込口から真空ホースで吸引する方式であった。これは「チキ積載タンク」時代の流儀を、そのまま受け継いだためである。荷卸時の真空ホースのハンドリングを向上するため、積込口は直径450mm円形と長さ1,000mmの長円形とが混在していた。蓋は平板を締付ボルトで固定する構造で、通常の蝶番による跳上式ではない。

 台枠は標準的な平形で、全長13,500mm・BC間距離10,000mmと手ブレーキの分だけチキより長くされ、台車はTR41Cであった。 所有者は昭和電工KK・常備駅は新興であった。老朽と小型化で、昭和49年8月にタキ17900形に置き換えられる形で廃車となった。


【特別編355】030301作成、030727リンク追加、040214リンク追加+R4、040429リンク追加、050106ロット表追加
+R4A、060730ロット表R2、070605R4A2、070718リンク変更、071003ロット表R3、080721R4BY。


タキ2000形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
2000〜2006 S2603〜2604 汽車東京 昭和電工KK
2007〜2009 S2706 日車本店 昭和電工KK
2010,2011 S2810 日車本店 昭和電工KK
2012〜2014 S2904 日車本店 昭和電工KK
2015,2016 S2904 新潟 昭和電工KK
2017〜2028 S3208〜3211 川崎 日本軽金属KK
2029〜2043 S3305〜3312 川崎 日本軽金属KK

タキ2000形2003の写真

【写真1355】 タキ2000形2003 昭和44年10月22日 新鶴見操にて P:遠藤文雄

【遠藤さんから貴重な写真を提供して頂きました】