吉岡心平のマーク

タキ8550形8552

私有貨車

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タキ8500形
タキ8600形

 番号
ロット表


タキ8556

 ページ
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特別編284
特別編286

●積荷
●構造

入口


 今回紹介するタキ8550形は30トン積のPPG(ポリプロピレングリコールの略称)専用車で、昭和39〜42年に10両が製作された。所有者により3グループに大別される。

 タキ8552は、昭和39年4月日車本店製で、三井化学が昭和39年に7両製作した第一グループに属する。同社は増備車を複数メーカーに分割発注することで知られているが、このグループもタキ8550〜52が日車本店、53,54は若松、そして55,56は富士重でそれぞれ製作された。これら7両の基本構造・寸法は同一であった。
 設計比重は0.99、タンク容積は30.2m3で、タンク材質は積荷の純度保持のためステンレスクラッド鋼を採用した。寸法は直径1,900mm

長さ11,120mmで、タンク下半部の周囲にはタキ3900形に似た温水ジャケット式の加熱装置があり、その周囲には保温のため厚さ90mm(ジャケット部は50mm)のグラスウール断熱材と薄鋼板製のキセがあった。
 荷役方式は上入れ下出し方式で、車端部にあるS字管は、加熱用の温水注入管である。
 台枠は長さ11,900mm、BC間距離8,600mmの平台枠で、台車はTR41Cであった。

 所有者は三井化学工業KK・常備駅は笠寺であった。所有者は昭和43年10月に東洋高圧との合併により、三井東圧化学KKとなった。晩年は様々な積荷に転用されていたようである。平成8月10月に7両揃って廃車となった。


●同一専用種別 タキ8950形8951   昭和42年日車支店製の35トン車。
           タキ13600形13600 昭和43年日車支店製で、重保温としたため30トン車に逆戻り。

           タキ18100形18101 昭和47年日立製の35トン車でキセ付35系、武田薬品工業向。


■主要諸元
製造年   昭和39年4月
製造所   日車本店
設計比重  0.995
タンク容積 30.2m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 ステンレスクラッド鋼
タンク板厚 胴板9mm・鏡板12mm
タンク直径 1,900mm
タンク長さ 11,098mm
保温装置  グラスウール
       厚さ50〜90mm
加熱装置 タンク外部ジャケット式
●荷役方式
荷役方式   上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      11,900mm
BC間距離  8,600mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KE305形空気
台車      TR41C

タキ8550形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
8550〜8552 S3904 日車本店 三井化学工業KK 三井化学工業KK
8553,8554 S3905 若松車両 三井化学工業KK 三井化学工業KK
8555,8556 S3904 富士重 三井化学工業KK 三井化学工業KK
8557,8558 S4106 日車▲ タキ3900形 3924,3925 三井物産KK
8559 S4206 日車本店 武田薬品工業KK 武田薬品工業KK

タキ8550形8552の写真

【写真1285】 タキ8550形8552 昭和57年3月23日 宮浦駅にて P:吉岡心平


【特別編285】021008作成、031121ロット表追加、040910R4、041017リンク追加、050305R4A、070222
ロット表R2、070715R4A2、071010ロット表R3、091205R4B、100103諸元追加。