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タキ8500形8500

私有貨車

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タキ8450形
タキ8550形

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特別編574
特別編576

積荷
●構造

入口


 パラアルデヒドと聞いても馴染みがないだろうが、アセトアルデヒドの誘導体で沸点124℃・比重0.99の引火性液体だそうだ。物の本には「有機合成中間体」とあるが、タンク車で運ぶ程の量を一体何に使ったのだろう。

 タキ8500形は我国ただ一両のパラアルデヒド専用車で、昭和35年12月三菱で製作された。荷重は30トンであった。

 設計比重は0.996と1に極めて近く、タンク容積は30.5mである。
 タンク体は腐食防止のためステンレス鋼製で、

直径2,050mm・長さ9,550mmとキセ付きにしては太目である。タンク周囲には保温用の厚さ50mmのグラスウール断熱材と薄鋼板製のキセ、内部にはステンレス鋼管からなる加熱管が設置されていた。
 台枠は平形で長さ10,200mm、ブレーキ装置は手+空気、台車はTR41Cである。

 落成時の所有者は大日本セルロイドKK・常備駅は新井であった。会社名は昭和41年2月にダイセルKK、昭和55年1月にダイセル化学工業KKと変わった。晩年は大竹からのプロピオン酸輸送に使用されている。


タキ8500形8500の写真

【写真1575】 タキ8500形8500 平成2年12月31日 安治川口駅にて P:吉岡心平


【特別編575】050406作成R4A、070715R4A2、081126R4BY、100407R4B。