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タキ8950形8951

私有貨車

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タキ8900形
タキ9000形

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第36週

第38週

●積荷
●構造

入口


 今回紹介するタキ8950形は、運用区間のせいか、小生にとっては影の薄い存在だった。

 タキ8950形は35トン積PPG専用タンク車で、昭和42年9月日車支店で3両製作された。

 タンク体は耐候性高張力鋼製で、内面には純度保持のためステンレス薄板が貼り付けられている。製作時期が、日本曹達がタキ4200形を大量増備した時期と合致するため、外観はこれと酷似するが、容積は35mとはるかに大きく、その分だけタンク体は長い。
 なお、私有貨車セミナー第94回(RM213号)で

も述べたが、タキ8850形ラテックス専用車の第一ロットとは、同時期に同一メーカーで製作されたのにも拘らず、タンク体の外観が大きく異なるのは興味深いことだ。
 台枠は日車開発の側梁省略タイプで、一見すると汽車が10系タンク車に適用したものと良く似ているが、台枠中梁は通常の250mmチャンネルを2本使用しており、根本的に異なる物である。

 所有者は日本曹達KK・常備駅は二本木で、ウレタン事業で合弁していた三井東圧の笠寺などへPPG(ポリプロピレングリコール)を輸送していたが、昭和62年8月に廃車となった。


●同一専用種別 タキ8550形8552 昭和39年日車本店製、三井化学向の車両。

           タキ8550形8559 昭和42年日車本店製、武田薬品工業向の車両。
           タキ13600形13600 昭和43年日車支店製で、重保温としたため30トン車に逆戻り。
           タキ18100形18101 昭和47年日立製の35トン車でキセ付35系、武田薬品工業向。


■主要諸元
製造年   昭和42年9月
製造所   日車支店
設計比重 1.0
タンク容積 35.0m3

●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 耐候性高張力鋼
タンク内面 厚さ2mmステンレス鋼
タンク板厚 胴板6・鏡板8mm
タンク直径 1,950mm
タンク長さ 12,140mm
熱絶縁   厚さ50mmグラスウール
●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   側梁省略形
長さ      12,500mm
BC間距離  9,200mm
留置ブレーキ 片側
空気ブレーキ KSD254−305形積空
台車      TR41C形

タキ8950形8951の写真

【写真37】 タキ8950形8951 昭和49年5月29日 笠寺駅にて P:吉岡心平


【第37週】010513作成、031227リンク追加+R4、041017リンク追加、050410R4A、071231R4A2、130718諸元
追加+R4C。