吉岡心平のマーク

タム1700形1704

私有貨車

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タム900形
タム1750形

 番号
ロット表


タム1708

 ページ
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特別編462
特別編464

積荷
●構造

入口


 タム1700形と聞いて、識る人は少なかろう。

 タム1700形は14・15トン積濃硫酸専用車で、昭和23〜24年に23両製作された。製造の時期とメーカーが全車東洋レーヨンである事実から、貨車に詳しい方はピンと来るに違いない。そう、その通り、恐らく全てが戦災復旧車なのである。

 タム1704は昭和23年9月東洋レーヨン製で、1703〜05の3両ロットの一員であった。
 タンク体は鋲接と溶接の併用で、写真の車は鋲接だった中古タンクの真ん中を切断し、溶接で製作した中央部を嵌め込んだように思える。荷重が14トンと半端なのは、タンク容積が有り物のタン

ク直径と台枠長さにより決定されたためだ。
 台枠は側梁形状からワ22000形後期のものと思われ、軸距は3,000mmであった。

 所有者は島根化学工業KK・常備駅は石見江津であった。その後同駅常備のまま山陽パルプKK所有となった。昭和31年1月に西部硫酸販売KK所有・安治川口駅常備となり、写真のように三菱化成黒崎で使用された後、昭和43年9月30日付で廃車となった。
 なお本形式23両のうち、20両がヨンサントウまで生き残っていたが、これらは全てスピードアップ不適格車として廃車され、一挙に形式消滅したことを記しておく。


【特別編463】040129作成R4、040729R4、050307R4A、070630R4A2、090414R4BY、090624ロット表R3
追加。


タム1700形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 落成時の所有者
1700〜1705 S2309 東洋レーヨン 秩父セメントKK
1706 S2106 東洋レーヨン 日本レイヨンKK
1707〜1710 S2403 東洋レーヨン 東洋レーヨンKK
1711,1712 S2406 東洋レーヨン 日本レイヨンKK
1713 S2403 東洋レーヨン 東洋レーヨンKK
1714,1715 S2405 東洋レーヨン 昭和石油KK
1716〜1719 S2408 東洋レーヨン 東洋レーヨンKK
1720〜1722 S2411 東洋レーヨン 東洋レーヨンKK

タム1700形1704の写真

【写真1464】 タム1700形1704 P:吉岡心平所蔵