吉岡心平のマーク

タム900形1006

私有貨車

 形式
索引

タム800形
タム1700形

 番号
[ロット表]

タム994
タム1012

 ページ
索引

第261週
第263週

積荷
●構造

入口


 タム900形は15(16)トン積カセイソーダ液専用車で、昭和17〜31年に1029までの127両(欠番あり)が新製・改造・変更により誕生した。大半は戦中から戦後混乱期にかけて増備されたため、戦時転用車・戦災復旧車、そして転用改造車と、さまざまな経緯の車両に彩られている。

 タム1006は昭和25年10月汽車大阪でタム100形185から改造された。なお同時にタム174から1005が生まれている。
 戦争中に大量生産されたタム100二代形濃硝酸専用車は、火薬・爆薬原料の輸送用だったため、平和の到来と共に余剰化し、物資が欠乏した戦後混乱期には、さまざまな用途に転用された。

 本車もその一例で、タンク体を新品の鋼製タンク体に交換した中のひとつである。
 新製されたタンク体は普通鋼製で、容積は11.3m3であった。
 台枠はタム100形時代のものをそのまま使用し、走り装置は一段リンク式のままだったが、ヨンサントウで2段リンクに改造されている。

 改造時の所有者は東亜合成化学工業KK・常備駅は伏木だったが、僅か一週間後に坂出港に変更された。僚車であるタム1005は昭和36年2月にタム3900形3960に改造されたが、本車は昭和36年6月には伏木駅常備に戻り、ヨンサントウも生き延びたが、昭和49年7月に廃車となった。


【第262週】050904作成R4A、071012R4A2、090327R4BY。

タム900形1006の写真

【写真262】 タム900形1006 昭和49年7月11日 伏木駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第7巻に「P00380」として収録されています。