吉岡心平のマーク

タム500形2572

私有貨車

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タム400形
タム600形

 番号
[ロット表]

タム2540
タム2583

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第57週
第59週

積荷
●構造

入口


 今回から、吉岡写真CD−ROM第10巻に収められた作品を解説する。

 三菱は、私有貨車でも高圧ガスやアルミ・ステンレス製タンクなど特殊車両を得意としていた。その歴史を紐解けば、戦前の造船所時代に少数製作したものの、本格的に製作を開始したのは戦後「中日本重工三原車両」となってからであった。

 タム2572は昭和24年三菱で2568〜72の5両が製作されたうちのラストナンバーで、戦後初か、そうでなくとも極めて初期に製作された作品である。

 外観では、なんと言っても4本あるタンク帯金が特徴だ。世に言う「4本バンド」は、東洋レーヨン製のタンク車などに散見されるが、タンク受台・帯金共にまったく同じものが4セットあるのは、このロットが唯一のものである。ドームやタンク踏板・梯子の作りもシンプルで、戦後製と言うより戦前製の同社製タム500形に近い。

 所有者は生涯を通して出光興産KKで、常備駅は名電築港から汐見町、一時期水江町を経て、昭和43年以降は汐見町であった。ヨンサントウでは無事2段リンクに改造されたが、昭和52年8月に廃車となっている。


●関連形式 タム4900形4909(特別編101) 東洋レーヨン製4本バンドの例。
         タム20500形22570(特別編998) 同一ロットで、ヨンサントウで道内専用車として残った車両。


【第58週】011007作成、020708リンク追加、020527本文修正、020810写真サイズ変更、021213リンク変更、

040509R4、050413R4A、070904R4A2。

タム500形2572の写真

【写真58】 タム500形2572 昭和49年2月19日 東港駅にて P:吉岡心平