吉岡心平のマーク

タム600形600

私有貨車

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タム500形
タム700形

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特別編74
特別編76

●積荷
●構造

入口


 「植物油」と聞くとサラダ油を思い浮かべてしまうが、かつてタンク車にも専用車が存在した。タム600形がそれで、僅か2両の小世帯だったが、晩年は「新興ゲテモノ一派」の一員として有名だった車である。

 タム600は昭和10年5月日車で製作された15トン積植物油専用車で、2両兄弟の兄貴分として誕生した。全体の作りはタム500形15トン積ガソリン専用車をニ回り小型にしたもので、真中から二枚合せになったタンク受台や、ターンバックルを用いたタンク帯金廻りなど、日車特有の作り方が

随所に垣間見える。
 走り装置はヨンサントウで2段リンク式に改造されたが、写真は僅か二ヶ月前なのにまだ未改造である。

 落成時の所有者はKK奥田製油所・常備駅は能登川だった。昭和23年時点ではいずれも変更なかったが、昭和34年12月時点では三菱商事KK・新興駅常備に変更されている。その後は新興からの糖蜜輸送に使用されていたが、タム600は昭和50年10月、タム601は昭和58年2月にそれぞれ廃車となっている。


タム600形600の写真

【写真1075】 タム600形600 昭和43年8月7日 高島駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編75】010711作成、040207R4、050412R4A、071015R4A2、090428R4BY、130428R4C。