吉岡心平のマーク

タキ4850形4855

私有貨車

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タキ4800形
タキ4900形

 番号
ロット表

タキ4852

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特別編666
特別編668

積荷
●構造

入口


 「TDI」はトリレンジイソシアネートの略で、ウレタン樹脂の原料である。我国で最初に製作されたタキ4850形30トン車については、既に三井化学向の第二ロットを紹介したが、今回は武田薬品が製作した第3ロットを取り上げよう。

 タキ4855は4854と共に昭和41年4月日車本店で製作された。

 設計比重は1.17・タンク容積は25.6mで、三井向とほぼ同一と言って良いだろう。
 タンク体は純度保持のためステンレスクラッド鋼製で、板厚は胴板9mm・鏡板12mmだが、共に内面側2mmはステンレス鋼・他は普通鋼の合せ板である。寸法は直径1,900mm・長さ9,500mmで、下部外周にはジャケット形の外部加熱装置を持ち、更にその廻りには最厚部で厚さ150mmのグラスウール断熱材と薄鋼板製の保温キセ

が装備されていた。
 荷役装置は有毒積荷のため上入れ上出し方式で、荷役配管はタンク中央部に設置された円筒形プロテクタ内部に収納された。通常、この種のプロテクタはドーム上部に設置するが、本形式の場合はタンク径が太く、場所がなかったため、タンク体上に直接設置されたようだ。このあおりで、従来のドームは片端に寄せられでいる。
 台枠は平形で長さは10,570mm・BC間距離は7,270mm、ブレーキ装置はKE形空気+手、台車はTR41Cから第二次改造でTR41DSに変わった。

 落成時の所有者は武田薬品工業KK・常備駅は徳山であった。落成から丁度15年後の昭和56年5月に日本石油輸送KK・郡山駅常備に変更された。写真は鹿島臨海の奥野谷浜にある同社工場から運用中の姿である。


タキ19600形のロット表


タキ4850形4855の写真

【写真1667】 タキ4850形4855 昭和59年6月24日 馬橋駅にて P:吉岡心平


【特別編667】060505作成R4A、070627R4A2、081010R4BY、121012R4C。