吉岡心平のマーク

タキ300形327

私有貨車

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タキ250形
タキ400形

 番号
[ロット表]

タキ314
タキ334

 ページ
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特別編656
特別編658

積荷
●構造

入口


 リクエストにお答えして、北海道日産化学KKが所有したタンク車を取り上げる。

 タキ327は319〜331の13両ロットの一員として、昭和18年7月新潟で製作された。

 基本設計は昭和13〜16年に新潟が17両製作した日本鉱業向けロットに準じるが、細部は改良されている。設計比重1.81・タンク容積16.7mは日鉱向けと同一値であった。

 タンク体は普通鋼製で、板厚は胴板10mm・鏡板12mmは戦後製より厚い。寸法は直径1,645mm・長さ8,036mmで、タンク帯金は前作同様2本並列である。日鉱向けのセンタアンカは前後2箇所に分割されていたが、このロットは中央

一箇所となった。戦時中の製作のため、タンク踏板や運転関係標記板は木製である。安全弁が2個あるのは何故だろうか?
 台枠長さは9,100mm・BC間距離は6,000mmで、前作と異なり側梁は全長に亘って設置された。ところどころに見える板状の張り出しは人力入換の際に用いる肩押し板である。ブレーキはKD形空気+手、台車は当時の貨車用標準であるTR20であった。

 落成時の所有者は産業設備営団(借受使用者日本鉱業KK)・常備駅は速星であった。昭和24年4月に晴れて日産化学工業KKの所有となった。常備駅は一貫して速星だったが、昭和41年3月に北海道日産化学KK所有・五稜郭駅常備となり、昭和49年12月に廃車された。


●関連形式 タキ6200形6201 同一ロットのタキ329を昭和32年に改造した甲種硝酸専用車。


タキ300形327の写真

【写真1657】 タキ300形327 昭和45年8月29日 羽後牛島駅にて P:堀井純一

タンク体の社名標記は「北海道日産KK」となっている。

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編657】060325作成R4A、070624R4A2、081008R4BY、131102R4C。