吉岡心平のマーク

タキ16500形16508

私有貨車

 形式
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タキ16300形
タキ16600形

 番号
解説

タキ16501
タキ16510

 ページ
索引

特別編642
特別編644

●積荷
構造

入口


 タキ16500形35トン積プロピレンオキサイド専用車は、時期により35系・17系、そして38系と製作当時の最新プラクティスで作られた点で、興味深い形式である。

 タキ16508は一両一ロットとして昭和47年5月日立で製作された。初期のキセ付35系タンク車は日立製が主流で、本形式もその例外ではなく、トップから本車までを日立製が占めている。

 設計比重は0.85・タンク容積は41.1mで、タキ45000形石油類専用車とぴったり同じであった。
 タンク体は純度保持のためステンレス鋼製で、寸法は両端直径1,750mm・中央直径2,150mm・長さ13,350mmとひょろ長いタンクとなっていた。これは低沸点積荷を保冷輸送するため、

周囲に重装備のウレタン断熱材を施したためで、その厚さは150〜230mmに達していた。厚さが不均等なのは日射を考慮して、タンク本体とキセの中心を偏心させたためで、このような例は珍しい。
 荷役装置は窒素加圧による上出し方式で、弁類とマンホールは保冷のためドーム形の断熱蓋内に収納されていた。
 台枠は35系特有の中梁省略形で、長さは14,000mm・BC間距離は10,700mmであった。ブレーキ装置は重量車のためKE形空気+両側、台車はTR41Cであった。

 所有者は日本石油輸送KK・常備駅は東高島であった。平成元年3月に郡山駅に移動したがいずれも便宜置籍で、名古屋地区で運用されていたが、平成14年6月に姿を消した。


タキ16500形16508の写真

【写真1643】 タキ16500形16508 昭和55年7月13日 東港駅にて P:吉岡心平


【特別編643】060116作成R4A、070622R4A2、081003R4BY、130831R4C。