吉岡心平のマーク

タキ16300形16300

私有貨車

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タキ16200形
タキ16500形

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ロット表


 ページ
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特別編457
特別編459

●積荷
●構造

入口


 プロピオン酸と言えばタキ750形を思い浮かべるが、実はもう一つ隠れた形式があった。

 タキ16300形は27トン積プロピオン酸専用車で、半端な荷重から判るようにタキ8000形ホルマリン専用車の改造車である。昭和44年8月三菱でタキ8007と08から改造された。
 種車は昭和36年3月三菱製で、同形式で初めてステンレス缶体で製作されたロットである。次ロットのタキ8009から改造されたタサ6000形6000は、隠れた兄弟車と言うことになろう。

 設計比重はホルマリン時代の1.08から0.98に減少したため、荷重は3トン減って27トンとなった。外観・構造は、タキ8000形時代にあった保温キセを撤去し、裸タンクとした点が最大の変更点である。

 タンク体はステンレス製で、直径は1,870mm・長さ10,500mmであった。ステンレスタンクを裸で用いる場合、表面をヘアライン仕上げして用いるが、本車の場合は改造で裸にされたため表面は地肌のままで、何となく汚らしい。ドーム頂部にある張出しも、保温キセがあった時代の名残である。
 荷役方式は空気圧による上出し方式となった。
 台枠以下は種車のままで、長さ11,300mm・BC間距離は8,000mmと程よい値だ。台車はTR41Cである。

 落成時の所有者は三菱化成工業KK・常備駅は塩浜であった。プラントの集約により、昭和54年7月に東水島駅常備となった。写真のトップナンバーは昭和55年10月、01は昭和56年10月にそれぞれ廃車となった。


ホルマリン専用車のガイド

●関連形式 タサ6000形6000 昭和44年三菱でタキ8000形8009を改造。

        タキ8000形8010 昭和36年三菱製、種車と兄弟ロットの車両。
酢酸・酢酸誘導体専用タンク車のガイド


■主要諸元
改造年   昭和44年8月
改造所   三菱
設計比重 0.99
タンク容積 28.0m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 ステンレス鋼
タンク板厚 胴板8・鏡板10mm
タンク直径 1,870mm
タンク長さ 10,500mm

●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      11,300mm
BC間距離  8,000mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KD254形
台車      TR41C形

タキ16300形のロット表

ロット 番号 製造年 改造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
16300,16301 S4408 三菱▲ タキ8000 8007,8008 三菱化成工業KK

タキ16300形16300の写真

【写真1458】 タキ16300形16300 P:吉岡心平所蔵


【特別編458】040120作成R4、050504R4A、070607ロット表R2追加+R4A2、070823ロット表R3、080728R4BY、130502R4C、130927諸元追加。