吉岡心平のマーク

タキ16600形16601

私有貨車

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タキ16500形
タキ16700形

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[ロット表]


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特別編295
特別編297

積荷
●構造

入口


 今回取り上げたタキ16600形は35トン積エチレングリコール専用車で、昭和44年11月三菱で1ロット3両が製作された。一年前に製作されたタキ15800形と同一専用種別・同一荷重だが、タンク材質が異なるため別形式となっている。

 外観・構造はタキ6600形30トン車のドームレスタイプと酷似するが、荷重増のためタンク体は一廻り大型だ。タンク材質はタキ15800形のステンレス鋼に対し普通鋼で、純度保持のため内面に厚さ2mmのステンレス薄板がライニングされていた。これは加工費よりも材料コストの低減を狙った設計だが、その後は材料コストが更に低下したため、ステンレス薄板ライニング構造を採用したタンク車は、本形式が最後の存在となっている。

 タンク寸法は直径2,050mm・長さ10,250mmで、自重はタキ15800形より約2トン重い。
 荷役方式は通常の上入れ下出し方式だが、荷卸し時にタンク内に流入する空気を除湿するための吸湿装置があり、吸湿装置本体はタンク体に埋め込まれていたため、一見するとマンホール蓋が2個あるように見えた。
 台枠は平型で長さは10,500mm、台車はTR41Cであった。

 所有者は日本触媒化学工業KK、常備駅は千鳥町であった。昭和45年1月に浮島町駅常備となり、社名は平成3年6月に日本触媒KKと変わった。晩年は千鳥町駅常備に戻り、平成9年7月に廃車となった。


●同一専用種別 タキ6600形6604 昭和34年三菱製、初期の30トン車。

           タキ6600形6635 昭和44年三菱製、ドームレスタンク体。


【特別編296】021028作成、021120リンク追加、030202リンク追加、040116R4、050504R4A、050513

リンク追加、070712R4A2、080711R4BY。

タキ16600形16601の写真

【写真1296】 タキ16600形16601 昭和49年1月8日 末広町駅にて P:吉岡心平