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タキ16500形16510

私有貨車

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タキ16300形
タキ16600形

 番号
解説

タキ16508
タキ16513

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索引

特別編584
特別編586

●積荷
構造

入口


 タキ16500形は35トン積プロピレンオキサイド専用車で、昭和44〜平成5年に28両が製作された。平成まで新製が続いた数少ない化成品タンク車の一つで、そのマッシヴな肢体は多くの貨車ファンを魅了して来た。
 積荷のプロピレンオキサイドは界面活性剤原料として多用される可燃性液体で、引火性・反応性・揮発性が強く、0〜10℃に冷却して輸送される。

 タキ16510は昭和50年3月日車で16509〜11の3両ロットとして製作された。前作から3年振りの増備で、このロットから基本設計がこれまでのキセ付35系から17系へ変更された。また時節柄、保安対策車となっている。

 設計比重は0.85と石油類と同値で、タンク容積はタキ45000形と同じ41.1mである。

 タンク形状は魚腹型のF3タイプ異径胴、材質はステンレス鋼で、寸法は両端直径1,750mm・中央直径2,300mm・長さ12,378mmと大きい。断熱材は保冷のためウレタンを採用し、厚さは全周に亘って200mmと極めて重装備で、このためタンク体は更に巨大となった。キセはステンレス薄板を用いた、いわゆる「銀キセ」である。
 台枠は17系特有の側梁に250×90mmチャンネルを用いた中梁省略形で、長さは13,600mm・BC間距離は9,900mm、ブレーキはKSD形積空+手、台車はTR41Eであった。

 落成時の所有者は日本石油輸送KK・常備駅は郡山であった。鹿島の旭電化や東港の三洋化成などで使用されていたが、PO輸送のタンクコンテナへの移行に伴い需要を失い、平成14年6月に廃車となった。


【特別編585】050504作成R4A、070705R4A2、080715R4BY。

タキ16500形16510の写真

【写真1585】 タキ16500形16510 昭和54年1月13日 汐見町駅にて P:吉岡心平