吉岡心平のマーク

タム7600形7611

私有貨車

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タム7550形
タム7700形

 番号
ロット表

タム7606
タム7612

 ページ
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特別編562
特別編564

積荷
●構造

入口


 今回は、我国の2軸タンク車で、最後に新製された車両を取り上げる。
 ヨンサントウ以降、2軸タンク車はその新製が禁止された。走行性能面で不安ありがその理由だが、実際には車体の捩れ剛性が低いためか、現在に至るまで脱線事故は皆無である。

 タム7600形は15トン積カセイソーダ液専用車のうちキセ・ゴムライニング付の車両が該当し、昭和35〜45年に13両が誕生した。大半は新製だが、中には他形式からの改造車もあった。

 タム7611は7610と一緒に昭和43年10月に汽車東京で製作された我国最後の新製2軸タンク車である。

 設計比重は1.45・タンク容積は10.3m3で、外観・構造は同一メーカー製のタキ4200形を小型化したものである。
 タンク材質は普通鋼で、内面は厚さ3mmのゴムでライニングされ、寸法は直径1,550mm・長さ5,750mmで、周囲には厚さ50mmのグラスウールと薄鋼板からなる保温キセがあった。
 台枠は平形で、長さ7,000mm・軸距4,000mmであった。ブレーキ装置は両側+空気で、私有貨車への両側装備は昭和43年以降のため、これまた希少なものである。走り装置は二段リンク式であった。

 所有者は東亜合成化学工業KK・常備駅は伏木であった。昭和63年3月に廃車となった。


■主要諸元
製造年   昭和45年1月
製造所   汽車東京
設計比重 1.45
タンク容積 10.3m3

●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 普通鋼
タンク内面 厚さ3mmゴムライニング
タンク板厚 胴板9・鏡板12mm
タンク直径 1,550mm
タンク長さ  5,750mm
タンク周囲 厚さ50mmグラスウール
●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式S字管付
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      7,000mm
軸距      4,000mm
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KD形
走り装置   2段リンク式

タム7600形7611の写真

【写真1563】 タム7600形7611 昭和55年3月8日 東港駅にて P:吉岡心平

新製車では我国最後の2軸タンク車。


【特別編563】050120作成R4A、070625R4A2、080816R4BY、130907R4C、131028諸元追加。