吉岡心平のマーク

タキ9000形9013

私有貨車

 形式
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タキ8950形
タキ9050形

 番号
解説

タキ9010
タキ9018

 ページ
索引

特別編461
特別編463

積荷
●構造

入口


 タキ9000形は、形式内での変化に富んだ形式で、トップナンバーを既に紹介したが、今回は三井東圧のクルマを取上げる。

 タキ9000形は35トン積クロロホルム専用車で、昭和36〜56年に23両が製作された。

 タキ9013は昭和49年10月富士重で製作された。9012と同一ロットで、日車製の9010,11とは競作である。
 設計比重は1,49と標準値で、容積は23.5m3であった。タンク体はステンレス鋼製で、残液防止のため中心に向かって1/100傾斜の付いたV2形である。寸法は直径1,850mm・長さ9,150mmで、、周囲には厚さ100mmのグラスウール断熱材と薄鋼板製の保冷キセがあった。

 荷役装置は空気圧による上出し方式だが、地上側から乾燥空気を供給するようで、信越車では目立つ存在の乾燥装置類は見られない。ドーム頂部のマンホール周囲に見える盛り上がりは、水分混入を嫌うための保護カバーである。
 台枠は平形で、長さ10,300mm・BC間距離7,000mmと本形式としては順当な値である。ブレーキは積空+手・台車はTR41Eであった。

 所有者は三井東圧化学KK・常備駅は笠寺であった。主として三保にあった三井フロロケミカルへ原料クロロホルムを輸送していたようである。日化産業KKへの移籍を経て、昭和59年7月に信越化学工業KKに移籍し、黒井駅常備となった。同社のタンク車輸送撤退により、平成10年8月に廃車となった。


タキ9000形9013の写真

【写真1462】 タキ9000形9013 昭和54年1月12日 笠寺駅にて P:吉岡心平


【特別編462】040128作成R4、050305R4A、050315リンク変更、051215リンク追加、070701R4A2、090211
R4BY、100901R4B。