吉岡心平のマーク

タキ8850形8853

私有貨車

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タキ8800形
タキ8900形

 番号
解説

タキ8850
タキ8854

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特別編362
特別編364

積荷
●構造

入口


 かわさきさんのリクエストは、タキ8850形35トン積ラテックス専用車の8853である。

 タキ8850形は昭和42〜58年に21両が製作された。外観・構造は昭和42年製の新製車3両、昭和49年製の新製車2両、昭和56年以降のタキ1500形改造車とで大きく異なっていた。詳細は私有貨車セミナー第213号に詳しいので、お持ちの方はご参照頂きたい。

 タキ8853は昭和49年2月三菱製で、一ロット一両だが、4ケ月後に製作された8854は別ロットながら瓜二つである。
 三菱製のラテックスタンク車はタキ7900形以来13年振りだが、両者には似通った点が多い。設計比重は1.06とラテックスの中では高く、このためタンク容積は33.6m3と小さい。

 タンク材質は積荷の純度保持のためステンレス(SUS304)だが、タンク形状はタキ8850〜52と異なりドーム付の直円筒形となった。寸法は直径1,950mm・長さ11,420mmで、周囲には保温用のグラスウール断熱材があるが、厚さは75mmと薄目である。
 台枠は標準的な平形で、長さは12,600mm・BC間距離は9,300mm、ブレーキ装置は手+積空、台車はTR41Eであった。

 落成時の所有者はダイセルKK・常備駅は新井で、社名は昭和55年1月ダイセル化学工業KKとなった。製紙用ラテックス輸送に使用されていたが、昭和55年4月に旭ダウKKに移籍し、千鳥町駅常備となった。所有者名は昭和57年8月に旭化成工業KK、その後旭化成KKと変遷し、平成13年4月に廃車となった。


【特別編363】030328作成、040105R4、040604リンク追加、040908リンク変更、050305R4A、071126R4A2、
090422R4BY。

タキ8850形8853の写真

【写真1363】 タキ8850形8853 昭和55年9月21日 伏木駅にて P:吉岡心平