|
タキ8900形8903 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
▲ |
ページ |
●積荷 |
■入口 |
今回は「火を吐くタンク車」として有名なアスファルト専用車のうち、最初に製作されたタキ8900形30トン車を紹介しよう。 タキ8903は1ロット6両からなるタキ8900形の一員として、昭和36年4月日車本店で製作された。アスファルトは道路舗装に使用されることで判るように、液状化するには高温が必要である。このためタンク体内部には、蒸気加熱管ならぬ焔管があり、荷役時にはポータブル型のオイルバーナーを鏡板下部に取り付け、炎により積荷を加熱した。焔管は車体中央で折り返し、鏡板から突き出た煙突に連なっている。正にこの煙突こそ、アスファルトタンク車のシンボルであったのである。 |
この点を除けば、外観・構造は保温付石油類タンク車と大同小異で、特に奇妙な点は見当たらない。台枠以下も平型台枠+手ブレーキ+TR41C台車と、至極まっとうな組合わせだ。 落成時の所有者はシエル石油KK・常備駅は塩浜で、昭和47年10月には北海道に渡り北埠頭駅常備となった。昭和52年3月に常備駅はそのまま北海道廃油処理工業に売却され、昭和54年4月に常備駅は苫小牧に異動した。実見では、駅頭でタンクローリーから廃油を積み込み、製紙会社等の燃料用として輸送していたようだ。昭和58年4月、社名変更でKKホクハイとなり、昭和62年3月、他の5両と一緒に廃車となった。 |
|
●同一専用種別 タキ9200形9209 昭和37年日車本店製で、45トン積の3軸ボギー車。 タキ11700形11700 昭和43年川崎製で、45トン積の3軸ボギー車。 【特別編155】020128作成、040111R4、050206リンク追加、050331R4A、070706R4A2、090321R4BY。 |
【写真1155の1】 タキ8900形8903 P:吉岡心平所蔵
【写真1155の2】 タキ8900形8903 昭和54年7月25日 北埠頭駅にて P:吉岡心平