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タキ8800形8804

私有貨車

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タキ8750形
タキ8850形

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第12週
第14週

●積荷
●構造

入口


 数少ない多室タンク車の中でも、一番有名なのはタキ8800形ではなかろうか。ドームが二つ並んだ外観は、「百聞は一見に如かず」の喩え通り、多室タンク車の存在を強烈にアピールしていた。

 タキ8800形は30トン積魚油専用車で、昭和36年4月に造機車両で8800〜04の5両が製作された。珍車を多数産出した造機でも、一番の怪作の呼び声が高い。タンク体は仕切板により二分割され、前後独立したドーム・安全弁・積込口・そして吐出管を装備していた。但しこれらを除けば、タンク体や台枠・台車などは標準的な作りであった。

 落成時の所有者は日本肝油販売KK・常備駅は稚内だったが、昭和42年4月には日本化学飼料KK所有・函館常備に異動した。函館と五稜郭の中間にあった同社工場では道路脇で荷役していたため、絶好の撮影ポイントとして、北海道を訪れた貨車ファンは必ず訪問したものである。運用は北海道内での原料油輸送が主だったようだが、時には本州まで足を伸ばすこともあり、隅田川貨物駅で見つけて肝を潰したことがあった。58−X改正(昭和59年2月のダイヤ改正で、全国の貨物ヤードが廃止された)のあおりを食って、昭和59年3月に全車一斉に廃車となっている。


★参考文献    私有貨車セミナー11回(RM129号) 3室構造のタキ9800形。

●同一専用種別 タキ14600形14600 昭和44年汽車東京製の35トン車。

●関連形式    タキ3850形3850   4室構造のタンク車で30トン積尿素樹脂接着剤専用車。


【第13週】001125作成、010824本文修正+リンク追加、040106R4、050410R4A、070712R4A2、081204R4BY。

タキ8800形8804の写真

【写真13】 タキ8800形8804 昭和49年7月28日 函館運転所にて P:吉岡心平