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タ580形1587 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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●積荷 |
■入口 |
タ580形は弊サイトで初めて解説した記念すべき形式だが、今回は古米さんのご要望で、少し古いタイプを紹介する。 タ580形は10トン積液化アンモニア専用車で、昭和10〜30年に580〜91,95〜97,1580〜92の28両が製作された。タ592〜94は昭和18年陸軍が増備を計画したが実現せず、欠番となった。またタ595,96は昭和26年以降の存在は確認されているが、これは二代で戦前に初代が落成したとの説もあり、総両数は不明のままである。 タ1587は、昭和26年9月三菱で1586〜88の一員として製作された。 |
左から順に圧力計・安全弁・ガス加圧弁・マンホール・液出入弁・安全弁の順であった。このように弁類を分散配置するのが戦前から戦後初期にかけての標準スタイルで、現在見られるようにタンク体中央の円筒形プロテクタに弁類を集中配置する「マンホール弁方式」は、昭和25年に登場したタム2300形が始めて採用したものである。 所有者は東海硫安工業KK・常備駅は塩浜であった。社名は昭和36年10月に東海瓦斯化成KK、昭和42年3月三菱油化KKと変わった。本車は昭和43年6月に特別編332で紹介したタキ4000形34087に改造され消滅した。僚車であるタ1586は廃車となったが、1588は昭和43年10月三菱瓦斯化学KKに異動し、タキ8000形8027に改造されている。 |
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●関連形式 タキ4000形34087 昭和43年に改造された後の姿。 【特別編348】030214作成、030818リンク追加、031231R4、040731リンク追加、050429R4A、071022R4A2、 |
【写真1348】 タ580形1587 P:吉岡心平所蔵